12/17 THE BOOM @日本武道館 | ラフラフ日記

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THE BOOM MOOBMENT CLUB TOUR 2014 ~25 PEACETIME BOOM~ FINAL
2014年12月17日(水) 日本武道館


2014年、THE BOOM の解散が発表されました。

私の音楽的な原点と言えるのは L⇔R であり、もっと言えばビートルズだと思うのだけど、THE BOOM の存在も大きいんじゃないかな。

ライブもワンマンとフェスで二回しか行ったことないと思うし、『極東サンバ』(94年)や『トロピカリズム』(96年)くらいまではよく聴いていたけど、それ以降はほとんど聴いていない。
でも、1989年の『サイレンのおひさま』との出会いはすごく大きかったんじゃないか。それからの『JAPANESKA』(90年)、『思春期』(92年)、『FACELESS MAN』(93年)。

すごい、自分の原点になってる。今だからこそ、見えてくる。

チャランポランタンもくるりもサカナクションもスガシカオもスカパラもリップスライムもモンパチもソイルもいる、でもロックバンド。そういう感じ?
THE BOOM のトリビュートにバックホーンの菅波くんが参加してたのも嬉しかったなぁ。バックホーンは、エレカシのトリビュートにも参加してるしね。そういや、チャランポ小春さんとも共演したし、山田くんは宇多田ヒカルともデュエットしたし、バックホーンが繋ぐ音楽の環いいね!

同じく 2014年、浜崎あゆみが紅白から「卒業」しました。「卒業」という表現に、ファンからもそうでない方からも賛否両論(?)あったようですが、悲しく終わらせる必要なんてないんじゃないかと私は思いました。

悲しく終わらせる必要なんてない。

その言葉を胸に、私は THE BOOM (以下ブーム)のラストコンサートへ日本武道館に向かいました。



まず一曲目が「島唄」。

これには驚きました。一番の代表曲であり、ブームのことを知らなくてもこの曲は知ってるだろうという有名曲でもあります。私はてっきりクライマックスでやるのかと思っていました。ブームで「島唄」を聴くのもこの日が最後だと、心して聴こうと思っていたのです。

それがいきなり一曲目なものだから、心の準備ができていません。でもこれは、「THE BOOM は島唄だけじゃないんだぜ!」とか「島唄を一曲目にやっちゃうんだぜ!」といった主張ってよりも、「島唄」を THE BOOM だけのものにしない、「島唄」はこれからも歌い継がれていく、という意志表示を感じたし、「島唄」を、そして THE BOOM を、改めて解き放つためだったんじゃないかと思いました。

それからはもう、セットリストを示したい。

【セットリスト】

01. 島唄
02. YOU'RE MY SUNSHINE
03. Human Rush
04. TOKYO LOVE
05. brangkat -ブランカ-
06. いつもと違う場所で
07. そばにいたい
08. 月さえも眠る夜
09. モータープール
10. 10月
11. 光
12. 釣りに行こう
13. おりこうさん~ないないないの国~都市バス~過食症の君と拒食症の僕~逆立ちすれば答えがわかる~雨の日風の日~おりこうさん (メドレー)
14. 蒼い夕陽
15. TROPICALISM
16. 手紙
17. I'm in love with you
18. この街のどこかに
19. 不思議なパワー
20. 風になりたい
21. 真夏の奇蹟
22. 世界でいちばん美しい島
23. シンカヌチャー

24. 星のラブレター
25. 明日からはじまる

26. 愛のかたまり


これだけやっても、もっともっと聴きたい曲あったなぁ。でも、仕方ないよね。曲いっぱいあるもん。それに、聴きたければ、解散する前にもっともっと行けば良かったんだよ。どんなバンドだって、解散や休止を嘆く前に、もっともっと観に行けば良かったんだよ。

けれど私は、ブームが解散するというからこのライブに来たわけで、解散することにならなければ、きっとどこかで活動してると思ってライブには来なかったかも知れなくて、解散するから再会できたのかぁ。

「島唄」ではじまり、「明日からはじまる」で終わる。

解散っていうと、文字通り “散る” という感じだけど、まだまだあの 4人はどこかで旅を続けてるような気がする。もともと “旅” のイメージがあるからかな。

そして最後の最後が「愛のかたまり」。

それまでたくさんのミュージシャンやダンサー達とステージに立っていたけど、最後は 4人のみ、MIYAさん(宮沢和史)のギターのみで、4人のハーモニーで。このときばかりは、どこかに辿り着いたような気がしたなぁ。

でもまさか、「モータープール」や「10月」が聴けるなんて思ってなかった。

「真夏の奇蹟」で、MIYAさん良い笑顔してたなぁ。

ダンサーもいるし、MIYAさんも結構踊る。

温かく熱いライブだった。

根っこがパンクで、社会性を持ってるのに社会派にならずに、世界のいろんな国の音楽を思わせるのに郷愁があって、ロックで、THE BOOM は素晴らしいバンドだなぁ。

国境を越える音楽というのは、国境をなきものにするんじゃなくて、国境を強く意識させるものなのかも知れない。

「THE BOOM を信じてくれてありがとう」

この日配られた DI:GA の THE BOOM スペシャルイシュー。いろいろなミュージシャンや俳優の方からのメッセージが載っていた。

矢野顕子、奥田民生、浜崎貴司(FLYING KIDS)、真心ブラザーズ、仲井戸 “CHABO” 麗市、ゆず、和田唱(TRICERATOPS)、南こうせつ、秦基博、MINMI、島袋寛子、BEGIN、岸谷五朗、寺脇康文、つるの剛士、寺岡呼人、大倉智之(INSPi)、高里悟(MONGOL800)、コブクロ、やなわらばー、若旦那(湘南乃風)、島袋寛子、KICK THE CAN CREW、キマグレン、根本要(STARDUST REVUE)、高野寛

以上、敬称略。(← THE BOOM「敬称略」より)

解散が発表されたとき、THE BOOM のコメントに「僕たちは日本一幸せなロックバンドでした」とあったけど、この日のライブで MIYAさんは「世界一幸せなロックバンド」と言っていました。