実弾にぎりしめてちゃ撃てない | ラフラフ日記

ラフラフ日記

主に音楽について書いてます。

少し前に、「○○○○は良いんだけど、そのフォロワーや好きな人達が苦手というのがある」というようなことを書かれているブログを拝読した。そういう感覚、私にもあるなぁと思って考えていたら、以前に私、書いていたんだね。

「ロックンロールの限り無き、うねりの中へ。」

ここで、「音楽やアーティスト自身よりもその周りがなんとな~くイヤだってのがある」と書いている。

せっかくだから、もう一回考えてみた。

要はだから、「閉じてる」のがイヤなのかなぁ。

特定の価値観を持った人しか入っていけないような雰囲気。共同幻想?

けど、そこんところが難しいんだよね。共同幻想、私も好きかも知れないしさー。

でも、閉じてしまったら、私の中では本末転倒なんだよなぁ。

「ロックを捨てて、ロックを手に入れる」
ここに書いたことと近いかも知れない。

私は、ロックがロックにしかアピールしないのなら、それはもうロックじゃないんじゃないかと思っている。
ロック村でしか機能しないロックなら、それはもうロックじゃないんじゃないかと。

でも、ここで言う「閉じてる」っていうのが難しい。
私は、「閉じなければ、開くこともできない」とも思っているから。

三年前に解散してしまったけど、「Syrup16g」(以下シロップ)という日本のバンドが好きだった。

シロップが描く世界は、すごく「閉じてる」ものだったと思う。だけど、私がイヤだと感じる「閉じてる」とは違うんだ。

何故なら、私がイヤだなと感じる「閉じてる」ってのは、「閉じてる」って気付いていないんだもの。

シロップは、おそらくは「閉じてる」って気付いている。いや、あえて「閉じてる」。意志を持って「閉じてる」し、それを表現している。

ということは、その「閉じてる」先の世界が見えていないと、その先の世界を意識していないと出来ない「閉じ方」なんだ。

だから、シロップに対して「閉じてる」って思う人もいるかも知れないけど、もしかしたらシロップを好きな人の中にもそう思う人がいて、むしろそこが好きという人もいるかも知れないけど、私はそうは思わない。

ほんとうに閉じていたら、その先の世界なんて意識しないもん。他者の存在なんて意識しない。

シロップは、外の世界を意識しているからこそ、しかも過剰に意識しているからこそ、ああいう「閉じ方」をするんだって、私は思っている。むしろ、だからそれは、シロップの「開き方」なんだとさえ思っている。

そのシロップの五十嵐くんも敬愛するエレファントカシマシの「遁生」なんて、思いっきり「閉じてる」もんね。でも私はそれを「閉じてる」とは感じないんだよ。

あの曲、“これから先は死ぬるまで 表へ出ないでくらす人。” と始まり、そういうことをずっと歌っているのに、最後の方に “何処へ行く?” って出てくるんだよ。それが何故だかすごく、胸に迫ってくるんだよ。“表へ出ない” のに、“何処へ行く?” って言葉がすごい説得力を持っているんだよ。それまでずーーーっと閉じてるのに、この一瞬だけ、何かが、かすかに、開いているような気がする。

「閉じなければ、開くこともできない」と書いたけど、何かを表現するときには、それが音楽だろうと文章だろうと、やっぱり、「閉じなければできない」んじゃないかと私は思っている。

だけど、閉じるためには、「向こう側」を意識しなければならない。

私がイヤなのは、「開きっぱなしの閉じてる」なんだなきっと。

閉じることがわからなければ、開くこともできないし、閉じ込められたまま濁っていったり、開け放たれたまま薄まっていったり、すると思うんだよなぁ。だんだん何言ってるかわからなくなってきたけど(笑)。

でもこれって、人のことは言えないんだよね。私だって、人から見たら「閉じてる」って思われてるかも知れないんだから。でも、「向こう側へ通じてる」って信じるしかない。

浜崎あゆみに対して、「ロックから一番遠いところから、ロックを歌っている」と私が言うのはそういうことで。

しかし、冒頭のブログにも書かれていたけど、フォロワーやそれを好きだという人達が苦手だったりすると、○○○○からも遠ざかってしまうという弊害が起こりうる。○○○○自体は素晴らしいのに、という話。

だから、フォロワーも責任重大なんだよね。もらったものは返すというか、恩返しというか、還元というか、そういうのが大事なんだろうなぁ。

でも、でもね。

○○○○が開かれたものであるならば、やっぱり、伝わっていくもんだと私は信じている。

つうわけで、シロップから1曲、「もったいない」。



そしてここで突然ニューーース!!!

bounce の『アーティストが選ぶ 2010年のベスト3』で、世界の終わりの LOVE さんが、エレファントカシマシの『悪魔のささやき ~そして、心に火を灯す旅~』を「No.1」に選んでます!

参照→ http://tower.jp/article/feature/73004

LOVE さんといえばピエロ。ピエロといえばサーカス。やはり 2010年は、「サーカスから悪魔まで」だったんだ(笑)。