フランスでポピュラーなジビエのひとつ、chevreuil(鹿)。先日ステーキにした biche とは違う種類の鹿。
赤ワインで煮たらおいしそう、と思い、骨付きモモ肉を1本買った。仔羊のジゴと同じようなもので、1,6kgもある。
頼めば、肉屋さんは骨をキレイに外して適当な大きさに切ってくださる。惚れ惚れする手さばき。「外した骨も持って帰る?」と聞かれ、もちろん!と包んでもらった。スープとるので。
骨を取ったら正味1,3kgほどかしら、これを赤ワイン、香味野菜とジュニエーヴルなどで1日以上マリネした後、気長に煮ていく。
こういうふうにジビエを赤ワインで煮たお料理を civet(シヴェ)と言う。牛の赤ワイン煮と違うのは、最後のソースの仕上げにそのジビエの血を入れること。そんなの、猟師のお宅か、鹿1頭買いするようなプロの料理人でなければ無理でしょ...
私のは、チョコレートを隠し味として入れただけのサラッとしたソースの、シヴェとは呼べない鹿の煮込み。
ホロホロに煮えた鹿はまったく脂がなく、驚くほどあっさり。牛のほうがよほど力強いお味ではないかしら。だから、濃厚な血のソースを合わせるのだわ。マリネしているのでくさみも無く、なんとなくレバーを思わせる鉄分多そうな味がすると思ったら、実際、鹿肉は鉄分豊富だそうだ。
1kg以上もあるので、残りはアシパルマンティエ。煮込み肉が残ったときの定番ですね。鹿でつくったのは初めてだったけれどおいしかった。
シューファルシにも。いわゆるロールキャベツ。
以前、ビストロの日替わりランチで、ホロホロに煮た牛肉の角切りと野菜が包まれたロールキャベツが出てきた。フランスのロールキャベツは牛挽き肉を巻くものだと思っていたので、その斬新さにびっくりした。夜のメニューにポトフがあったから、その残りをランチでアレンジしたんでしょうね。それがとてもおいしかったので、うちでもつくってみたいと思っていた。
鹿、煮た野菜、マッシュルームを入れてキャベツで巻き、骨スープでゆっくり煮たあと、赤ワイン煮のソースの残りで。大きく見えてもほとんど野菜で肉は40gほど。
長く煮込んだお肉でつくるロールキャベツ、やっぱりおいしい。今度、ポトフが残ったときにもつくってみましょ。



