パリではもうミモザがフワフワ揺れている。2月上旬なのに? いつもより早い気がする。

チーズ屋でも、早くも chevrotin 登場。サヴォア地方のルブロションのヤギ乳バージョン。ルブロションより小ぶり。この季節(ヤギの出産時期)に始まるチーズで、毎年楽しみにしている。

ポコポコ穴の開いたチーズはいつもあるわけではないので嬉々として選んだら、 Vous avez l'oeil. (目ざとい)とおだてられた。
フランスの2月2日はクレープを食べる日(由来は諸説あるみたい)。夫は、絞ったレモンとお砂糖を振りかけただけのシンプルなクレープを好む。私の皿をみて「それまだ1枚め?」と驚いたときはすでに3枚平らげていた。

そもそも私はモチモチした食べものが好きではないから、クレープ生地もそれほど好きでもなく、クリームやフルーツたっぷりで食べたい。去年の夏につくったミラベルジャムはこれで終わり。

クレープシュゼットは、またモタモタしていたら生地がソースをぜんぶ吸ってしまった。
2月になると、いまだに学生時代の試験を思い出してしまう。もう大人になって、こんなにも時が過ぎたのに。
私は高校受験をしたのだが、その古文の試験で、「この物語の季節は何か」という問題が出た。私は迷わず春と書いた。なにこれ簡単すぎる、サービス問題と見せかけてまさかの引っ掛けか、と疑いたくもなったのは、文中に「きさらぎ」という言葉があったから。
試験終了直後、周囲は「季節、なんて書いた?」とザワザワ。え、そんなの、春一択でしょ? ところが、みんなそろって「秋!」「秋だよね!」確かに、夕空に雁の群れが〜な話で秋を思わせたけども。「私、春って書いたよ」と言ったら、話にならん、みたいな目で見られたわ。
数分後、「冬! 正解は冬だってよ! 如月って2月のことなんだって!」と触れ回る子がいて(お調子者はどこにでもいる)みんな絶望。待って、「如月は2月」は合ってるが惜しい。このお話が書かれた時代は旧暦よ。旧暦の2月は春。2月は節分の日があるじゃないの!
節分とは、鬼役の人を追い回して炒り豆を投げることではない(そういうイベントになってますけれども)。節分は季節を分ける日。カレンダーでは節分の翌日は立春と書いてある。だから2月は春。15歳の私はそういう覚えかたをしていた。豆は心底どうでもいい。
後に公開された試験問題と解答によると、正解はもちろん春で、塾の先生に「これ、よく春って書けたねえ」と誉められたので難問だったらしい。
