劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ

本当に、ずっとニヤニヤ観れます。
前作までや、ドラマを観ていなくても、これだけでも、まあ大丈夫です!
気に入ったら、爆笑&涙 かも。
高畑淳子さんが、ガチのおばあちゃん役。
俳優さんみんな上手いし、甘利田先生脚本演出による劇中劇のホワイトマン、どんな話か気になってて、
最後の方で上演されるので、嬉しい。
どこから観ても美しい市原さんの身体表現 ほんまにすごいです。尊敬します。
 

市原隼人が主演を務めるコメディドラマ「おいしい給食」の劇場版第3弾。

1989年、冬。北の地・函館の忍川中学に転勤した甘利田幸男。

甘利田は、学校給食で、とある名物メニューを味わうことを楽しみにしていた。

しかし、赴任から1年以上が経っても、それは献立に登場することはなかった。

給食のために学校へ通う甘利田(それには気づかれないようにしながら)は、

ライバル視する生徒・粒来ケンと毎日ひそかにバトルを繰り広げている。

 

 

 

 

関心領域

2023年 第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門 グランプリ、
第96回アカデミー賞 国際長編映画賞 受賞。
ホロコーストや強制労働によりユダヤ人を中心に多くの人びとを死に至らしめたアウシュビッツ(ポーランド・オシフィエンチム郊外)強制収容所のすぐ隣で、ごく平和な生活を送る一家の日常風景。。

 

原作ではモデルとしていたアウシュヴィッツ強制収容所所長(司令官)ルドルフ・ヘス一家を、

実在の人物に戻しての作品。

実際にアウシュビッツに邸宅のモデルを作って、庭の花や樹木も本物を先に植栽し、

スタッフを配置せずにカメラを設置したり、自然光で撮影するなど、ものすごいこだわりがある。

 

ホロコースト、ジェノサイド、ナチスについて、などの映画の中では異色の内容で、

最初から、また途中やラストまで、作り込まれた音のコラージュ、

不協和音が観ているものの不安、しんどさを煽ります。

残酷なシーンは全て、観ている人の想像にまかせるという作りなので、

 

話題みたいだし、いっとこか、など興味本位で観に行っても、

ユダヤ人の大虐殺などのことに全く何の知識も(興味も)なかったり、

観たまましか受け取れない人、想像力が不足する人には、

淡々とした進行とカメラワークで、特に何も起こらない(!)日常風景はものすごくつまらなく感じるのかもしれません。

 

今こうしている時間にも、世界で同様のことは行われている。

 

日々、塀の向こうで立ち上る煙、(匂いがしているだろう)

空気の不穏さ、

遠くから聴こえる嫌な音や、銃声、人の声

(強制収容所、焼却炉などのサイズや素材などからも、この距離ならこう聴こえるだろう という計算がされているのです)

なぜか一家の長男が集めて遊んでいる金歯、

真っ暗闇の中で、危険を顧みずに、自転車に乗って、収容者の作業場へリンゴを埋めにくるポーランド人の少女の姿

(ここの表現は斬新)

 

落下の解剖学でも奥さん役だった、ヘス家の奥さん役のザンドラ・ヒュラーさん、

ここでは変にガニ股歩き、いかにも昔のドイツの人っぽい と勝手に思いながら観ていました。