『テオレマ』(68) パゾリーニさん生誕100年

 

人におすすめ度 大人な人には☆☆☆ ハリウッド大作好きの人にはすすめません

 

テレンス・スタンプさん、はるか昔、好きだった記憶が。

(まだ生きてます ラスト・ナイト・イン・ソーホーのおじいちゃん)

 

ベルトルッチ監督の師匠?ともいわれる、

今みてもかなりのヤバさがある作品ばかり遺し、最後は謀殺された鬼才パゾリーニ監督の中期の作品

 

(パゾリーニさんの作品って、子供の頃に、TVの放映などで割とどれも見たことあるのですが、

変な感じは共通しつつ、同じ監督とか知らなかった。

アラビアン・ナイトとか、ソドムの市とか、TVで観てたのですが、あんなの流してよかったのかな) 

王女メディア 

 

難解というか、、

そんなにこれというお話はないので、シンプルというか。

 

これ、観る前に、簡単なあらすじは把握した方がいいです。

お話の中のラスト近くに来るはずのシーンが冒頭にセピア色で出てきて、

時系列おかしいのもあり、詳しい人物説明もなく、前半、ちょっと混乱します。

 

天使のような悪魔のような訪問者(テレンス・スタンプ)が、

お金持ち一家(お手伝いさんまで)全員を虜(肉体的にも精神的にも)にし、

パッと去っていってしまって、さあ大変!という話。

 

中盤、訪問者が帰ってから、みんなが悶々とする間に、

なんかしばし寝ました が、わからなくなることはなかった。

 

全員が、違う方向に、おかしく、訳わからなくなっていきます。

特にお手伝いさん ヤバイです。

 

独特な人生を歩んでいた監督の政治観や、宗教観、フェティシズムなどなど、

ミックスされた不思議な作品。

作ってる方はもちろん真剣だと思うんですが、

なんか笑ってしまう部分も多くあり、

4Kスキャンということで、観やすくなってるので、とりあえず一見の価値あり。

 

これ、全編ですが、字幕出せないし、イタリア語です。

ラスト、ここで FINE って何なん?炸裂。

 

神話の世界の王女メディアは、子供の頃に、観た記憶あるけど、これもヤバいやつ。

 

マリア・カラスは、パゾリーニさんの作品なんかイヤだったのに、

大富豪(海運王)オナシスに振られた後で、メディアさんの役に共感するところがあって出演したのかもとか。