シャイニー・シュリンプス!

愉快で愛しい仲間たち

 

実在する「シャイニー・シュリンプス」のメンバーの一人が監督を務めた、ほぼ笑+実は社会派+涙のドラマ。

 

日本でも、海外でも、若ければ若いほど、性差別意識のようなものは低くなっていると思われるので、

物語の中で、

"何十年も苦労してきた気持ちが あんたたちにわかる?"

と話すチームメイトの気持ちは、あまり伝らないのかもしれません。

コメディタッチで進行していきますが、最後の最後、笑っていいのか、泣いていいのか、怒るべきなのか、のような終わり方をしていくのが、現実的だと思います。

 

監督・脚本は、同性愛者であるセドリック・ル・ギャロで、ストーリーはその実体験から着想を得たフィクション。

(*監督は二人いますが、一人は実際にチームにいて、おもしろエピソードを色々聞いたもう一人が、それ映画にしようよ となった模様。二人とも もともとTV番組や映像の売れっ子ディレクター)

 

 

 

お話

インタビュアー(実は同性愛者だった)への心ない発言の罰として、ゲイのアマチュア水球チームのコーチをすることになった、元・オリンピック銀メダリストのマチアスが主役。(『美女と野獣』などのニコラ・ゴブ)

彼は、昔水球をやっていた時期があった、現在少し落ち目の水泳競技選手。

 

クロアチアで3ヶ月後に開催されるという、LGBTQ+による世界最大のスポーツと文化の祭典「ゲイゲームズ」に出場させることと、チームの一員として大会に同行することが、彼に与えられた任務だった。(「ゲイゲームズ」は、時折、他の映画でも出てきますね)

 

しかし、プールでただ遊んでいるだけにしか見えない、弱小水球チーム「シャイニー・シュリンプス」には、勝ち負けへのこだわりなどなく、アスリートなんかではなく、パーティー好きなただの男たち にしか見えない。その姿にあきれ返るマチアス。

 

競技での成績は振るわず、

この面倒のせいで自分にとって大事な水泳の選考会にも出られず、

別れた妻の元にいる娘のダンススクールへの送り迎えもままならず、、

色々詰んでいるマチアスは、

このチームをクロアチアに連れて行くことはできるのか。

 

出演

ニコラ・ゴブ、アルバン・ルノアール、ミカエル・アビブル、デイビット・バイオット、ロマン・ランクリー、ローランド・メノウ、ジェフリー・クエット、ロマン・ブロー、フェリックス・マルティネス

 

実際のシャイニー・シュリンプスのメンバー

勝ち負けにはこだわらず、一緒にいることに楽しみを見出す、ゲイの水球同好会。ここ数年、試合には勝っていないが、練習とコスチューム制作は欠かさない。試合に出場して狙うは、“最優秀雰囲気”賞。

挿入歌 BOYS

Sabrina Salerno - Boys (Summertime Love) Extended Mix - 1987 

これ、歌詞に問題あり だったみたいですが、めっちゃ久々に聴いて、しばらく脳内ぐるぐるソング決定。

(はるか昔、自分もこの曲、レッスンに使ってた。。。)

 

監督・脚本セドリック・ル・ギャロ

フランス最古のテレビ局TF1のテレビリポーターとしてキャリアをスタートさせ、世界各国を飛び回り、有名アーティスト、映画監督、ファッションスタイリストなどの取材を経験。30歳で、テレビ番組「50’s inside」の監督を任され、同時期にフランスのドキュメンタリーネットワークSPICEEで現代芸術のドキュメンタリーを監督する。さらに、自身の劇団で俳優としても活躍。2012年、友人の紹介でゲイの水球チーム「シャイニー・シュリンプス」に加入。2015年、フランスのテレビ局Canal+で、名作映画の架空の舞台裏を描いた短編テレビシリーズ「Scene de culte」を製作。20エピソード分の監督・脚本・出演を務める。マキシム・ゴヴァ―ル監督と共同監督した自身初の長編映画となる本作は、ヨーロッパで有数のラルプ・デュエズ国際コメディ映画祭にて審査員賞受賞をはじめ、数々の映画祭でも受賞した。

監督・脚本マキシム・ゴヴァール

数々の作家コンテストで入賞後、フランスのメジャーなテレビ番組の放送作家としてキャリアをスタート。2015年『I Kissed a Girl』で、長編映画監督デビュー。コメディ映画の新境地を開拓し、ラルプ・デュエ国際コメディフェスティバルで大賞を受賞。2017年、2作目のコメディ映画『Daddy Cool』を監督。2018年、プロデューサーの紹介により、実在のゲイの水球チーム「シャイニー・シュリンプス」に所属するセドリック・ル・ギャロと出会い、本作の共同監督・脚本を担当。世界30カ国以上で公開され、様々な映画祭にも招待された。