2022年。
しばらくは余計なことを考えず、去年あまりできなかった読書にでも勤しもうかと思ってたのに、新年早々アップフロントはろくでもないことをしでかしてくる。
モーニング娘。'22とJuice=Juiceの合同オーディション。
オーディション自体がろくでもないわけではなく。
問題は「合同」であるという点と、時期。
事務所はひょっとして、「ハロヲタはハロプロどのグループのこともこよなく平等に愛している。それはオーディション志願者も同じである」と思い込んでやしないだろうか。
このオーディションの文面では、「どっちのグループに選ばれるかはわかりません」と言ってるように読める。実際その通りなんでしょうきっと。
しかしこれだと、「モーニング娘。に入りたいんです!」または「Juice=Juiceに入りたいんです!」という志願者にとっては大きな賭けになってしまう。
どのグループに入りたいかというのは重要なはず。
「ハロプロならどこでもいい」という子もいるにはいるでしょうけど、それだって「できればこのグループがいい」くらいの希望はあるのが一般的ではないでしょうかね。
そういった点は、オーディションの段階で本人に聞いたり、その希望を反映してもらえたりするんだろうか。
アイドルが群雄割拠するこの時代、ただでさえ選択肢が多いのに、さらに条件を限定してしまいかねない「合同」というオーディションはあまり得策とは言えない気がするんですがどうなんでしょう。
もうこの時点で「絶対に娘。(またはジュース)に入りたいんだ!」と思っている子を尻込みさせてしまってるかもしれないことを、事務所は気付いているのかいないのか。
最近は人様から「事務所アンチ」と呼ばれても仕方のない人間になりつつあるわたくしの穿った見方を言わせてもらえば、まずモーニング娘。の名前で志願者を集め、有望な子をジュースに入れたいという事務所の思惑があるのではないか、だから合同なんじゃないか、という考えが脳裏をよぎりました。
まぁいまの事務所ならそれくらいのことは考えたとしてもおかしくないでしょう。
なぜそう思うかというのは、ここに書くには長くなりすぎるので割愛しますが。(以前からこのブログを読んでくれている方々には言わずもがなですよね)
あるいは単に同じタイミングでメンバーを募集したいけど、別々にオーディションをやると志願者が偏ってしまうかもしれないから合同にした、とか。
いずれにしても、とりあえずモーニング娘。のオーディションを開催しておき、裏で「モーニングに入れるか、それともジュースに入れるか」を協議して決めてしまえばいいのに、馬鹿正直に合同オーディションと銘打つメリットは果たしてあるのかしらと思わなくもないです。
合同とした場合、個人的な印象としては、どちらかが損をするとすればそれは間違いなく娘。だろうという気がしてならないんですよね。
娘。の人気と知名度だけ借りられて、おいしいところは全部ジュースに持っていかれるんじゃないか(事務所がそうたくらむんじゃないか)という恐れ。
これは、ここ数年他のグループの二の次三の次にされ続けているモーニング娘。のファンとして染みついてしまった“恐れ”です。
「合同」に関して引っかかる点は大体そんなところで、時期についてはやはり尚早ではないかと感じる部分があり。
アンジュもジュースもそうだけど、最近の事務所さんはメンバーがいなくなるや否やコンビニの商品を補充するかのように「はい次の新メンバー」と加入させればいいと思ってないかな。
機械的というか、しっかりとした考えや展望があってプロデュースしてるわけじゃなく、本当にただ「1人いなくなったので補充しますが何か?」という感じで追加してるような雰囲気というか。
モーニング娘。は、まーちゃんが卒業しても13人。
ハロプロ内では最大の人数です。
16期に何人いれるつもりなのか知りませんが、仮に1人だとしてもなかなかの人数になるし、それは「佐藤優樹がいた14人」とは大きな大きな違いのある14人なのを忘れてはいけません。
10年選手と新人とでは、他のメンバーへの負担が比べ物にならないので。
というかまぁ、そんなことより。
いまのモーニング娘。がモーニング娘。としてまともに活動させてもらえてないのに新メンバー募集とか笑わせんなよ。
というのが一番言いたい部分ですね。
時期尚早というのはつまり、「まずやるべきなのはそれじゃねえだろ」という意味です。
まずはモーニング娘。をはじめ、ハロプロ各グループの「グループとしての」活動を再開し、軌道に乗せることが最優先でしょう。
特に、一番グループとして活動させてもらえてないモーニング娘。は。
それをせず、現時点では相変わらずハロコン三昧でしかない状況で「新メンバー募集」というのは少々おふざけが過ぎる。
たとえいまのモーニング娘。に加入したところで、単独ツアーはさせてもらえず、シングルは年に1枚しか出せず、アルバムなんて3年以内に出せる可能性は低く、舞台だってやらせてもらえないし、他のグループが精力的に活動しているのを指をくわえて見ていることしかできずに、ひたすらハロコンばかりな“モーニング娘。メンバーとしての活動”が待っているだけでしょう。
(去年はまさにこれでした。今年もそうじゃないという保証はまったくない)
そんなところに加入したいと思うかな。
まずはそれらを再開し、モーニング娘。がモーニング娘。として精力的に活動できる基盤を作ってから「新メンバー募集します!」と言うのが筋じゃないのかね。
グループとしてろくに活動もさせず、丸2年も単独ツアーをやらせていないこの状況で、よく新メンバー募集なんて言えたもんだ。
そういうところだよ、アップフロントくん。
いま現在、ファンはそんなものを望んでるわけじゃない。
少なくとも、単独ツアーの再開よりもオーディションのほうが大事だと思ってるファンは少数派でしょう。
もちろん新メンバーの加入は(長い目で見て)不可欠だし、それ自体を否定してるわけじゃないが、いま真っ先にやるべきことはそれじゃない。
ファンの希望としてもそうだし、グループにとってもそうだ。
有望な新人に来てほしいなら、グループがまともに活動している様を示してから募集しろ。
ろくに商品も並べてない状態で店をオープンしてどうする。
そんなんで客が来てくれると思うほど愚かになってしまったのか?
殿様商売も大概にしたほうがいい。
オーディションの報を聞いて思ったことは大体そんなところです。
あとは「そんなに数ばっかり増やしてどうすんだろ……」という懸念くらいかな。
メンバーの数もグループの数もすでにアホみたいに多いのに、そこからまた増やすとか、事務所さん気は確かかなって。
数を増やしたところでファンの分母が増えるわけじゃないと思うんですよ。
単に、いままでいたハロヲタの“推し”が増える可能性が少し増えるだけ。
ファンの分母を増やすのが狙いなら、もっとメディア露出とネットの活用に力を注いだほうが百倍いい。
(加えて、有望な新人を求めるという点でもそうやって知名度を上げることは大切)
それが狙いじゃないなら、いたずらに数を増やすのはメンバーと事務所の負担が大きくなるだけなんじゃないかと思うんですけど、どうなんでしょ。
1年中、各メンバーのバースデーイベントをやるのだけでも結構な労力とお金を使うはず。
その負担をさらに増やそうってんだから、アップフロントはドMなのかもね。アホなドM。
そろそろ本当に、モーニング娘。だけでもハロプロから離脱して、単独で活動してくれないかな。
このままだと、迷走した事務所によるハローの肥大化と飽和状態に巻き込まれて、ハロプロという母集団の歯車としての役割しか与えてもらえなくなっちゃう気がする。
この2年間だけでも、そういう危機感をおぼえたファンやメンバーは少なくないんじゃないかしら。
何も考えず、与えられたものだけを素直に楽しむのもヲタクのひとつの在り方ではあるでしょうが、いまの事務所にすべて委ねておけば問題なしとはわたくしには到底思えないので、ついついこういうことを考えてしまう。
オーディションをやりますと言われても、不安と懸念ばかりが出てきてしまう、そんないまのハロープロジェクト、そしてモーニング娘。です。
これらがすべて杞憂で終わることを祈る。
(そんなことはまずないと確信しつつ)