つんくさんによる『KOKORO&KARADA』のライナーノーツが早くも。

 

 


 

 

リリースはおろか音源すら世に出ていない時点でのライナーノーツ公開とはびっくり。

 

 

でもこうして楽曲やモーニング娘。について語ってくれたのは嬉しいですね。

 

 

 

 

ツアーにまだ行ってないので、曲に関してはなんとも。

 

 

つんくさんがライナーノーツを出してくれるのなら、事務所は先にハロステでライブ映像を出しておくべきだったのでは。

前回、ツアー映像は公開してくれましたけど、なんで『わがまま』だったんでしょうね。そこは新曲やろが……。

今週のハロステだってよかったのに。

りなぷーはともかく研修生紹介してる場合かって。

 

 

しかしサビから「行くで!」と思わせておいて最後までそうさせないとか、間奏の部分が一番盛り上がるとか、いい感じにひねくれていそうで聴くのが楽しみではあります。

つんくさんはあからさまに奇をてらわずに、誰も真似のできない音楽を作るから好き。

もう根っこの部分からそうなんだろうなぁと感じてます。

 

 

 

 

 

 

前半部分の、陰影についての話。

 

 

おそらくファンも日々なんとなく感じていた部分で、こうして言葉にしてもらって「そうそうそれそれ~!」と激しく同意させられる話なのではないでしょうか。

 

 

モーニング娘。を20年近く応援していて言うのもナンですが、アイドルというものが昔からちょっと苦手で、あのキャピキャピした感じを見ているとむずがゆくなるというか、ちょっと光量が強すぎて自分なんかが見るべきものではない――みたいに感じておりました。

そんな自分が娘。にドハマりしたことがずっと不思議だったんですが、そうかモーニング娘。は光だけじゃなく影まで見せてくれていたからなのかと合点がいった心地です。

 

 

良い意味で光量が強すぎず、だからこんな自分でも見ていられたんでしょうね。

着飾りすぎていない雰囲気といいますか、ある種の泥臭さみたいなもの、それが“影”の部分であり、おかげでちゃんと直視することができたのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

それにしてもプロデューサーを降りて(というか降ろされて)5年近く経つというのに、いまだにこうしてモーニング娘。のことをしっかりと考え、理解し、それに相応しい楽曲を書いてくれるのがありがたい。

 

 

いまはもうほとんど楽曲提供するだけの立場でしょうが、それでも本気で真剣に、モーニング娘。が歌うべき曲を歌うべき形で届けてくれる御人。

 

 

正直、いまの事務所はここまでモーニング娘。のことを考えてはくれてないでしょう。

その気がないのか、単に能力がないのか、いずれにせよいまだに「つんく♂さんがまたプロデューサーとして戻ってくれたら……」と願ってしまうくらいには、いまの事務所がモーニング娘。を“プロデュース”できているとは言いがたいです。

 

 

ここまでモーニング娘。を理解してくれている人と、そうではない事務所運営。どちらに娘。を任せたいかといえば、圧倒的に前者です。比べる余地もない。

にも関わらず、現実はそうなっておらず逆で、そのことがふと無性に理不尽に感じたりもします。まるで実の親から無理矢理引き剥がされてしまった子を見るようで。

 

 

 

 

 

 

 

ところでこないだ読んだ小説がマジックを題材にしたものだったんですが、語り手曰く、「マジックは演出が大事」。

 

 

どんなに凄いタネでも、その見せ方――演出を間違えては台無しになってしまう。といったことが書いてありました。

 

 

 

 

演出。

大事ですよね演出は。

 

 

小説にしたって、考えたストーリーをただ順番に書いていけばいいわけじゃない。

それを優れた作品として成立させるためには、「なにを書くか」と同じくらい「どう書くか」が重要になるでしょう。

 

 

 

そしてそれは、アイドル/モーニング娘。のプロデュースに関しても同じではないだろうか――と、なんでも結び付けたがるヲタクは思いました。

 

 

 

プロデュースというものが、すなわち演出です。

 

 

アイドルをどう見せていくか。

どう見せていけばファンが増えるのか。喜ばれるのか。売れるのか。

どう見せていけば、彼女たちの魅力を存分に引き出せるのか。

 

 

演出。

プロデュース。

仕掛け。

 

 

それがなければ、どんなに魅力的なアイドルも充分に輝くことができないし、その輝きがたくさんの人の目に届くこともないのです。

 

 

 

いまのモーニング娘。を取り巻く状況は、さしずめ「演出家のいない舞台」でしょう。

 

 

一応それらしい脚本はあるもののほとんど箇条書きのような有様で、物語を“どう見せていくか”に関しては放棄されたような状態。

 

 

演出家がいない。

プロデューサーがいない。

 

 

それでもどうにか成立しているのは、それまで演出を務めてきた天才演出家の功績と、物語を演じる役者たちの才能と努力の賜物に他なりません。

 

 

いっそのこと役者に演出まで任したほうがいいんじゃないか――とは、このブログでよく言ってることです。

全部とは言わないけど、アイディアくらい出させてやってほしい、だって演出家はなにもしてくれないんだから、と。

 

 

 

 

 

演出をしなくなったアップフロントは、モーニング娘。をいったいどういう風に売り出していくつもりなのでしょう。

 

 

これからもずっと、箇条書きの脚本だけ渡された役者たちが、自分たちにできる範囲で頑張って、どうにか芝居を成立させていくしかないのでしょうか。

 

 

 

 

演出。

モーニング娘。をプロデュースすること。

 

 

いつ、どのタイミングで、どんな仕掛けを出していくのか。

 

 

ここ数年、娘。に関して事務所がそういうことを考えてくれた瞬間が果たしてあったかどうか。

 

 

まだコンサートで数回しか披露していない曲のライナーノーツやレコーディング映像(アプカミで出ましたね)。

そういうものを出す予定があるのなら、それに合わせて直前に楽曲自体を公開しておくべきでしょう。音源だけでも。

 

 

それだって一応“演出”です。

でもいまの事務所は、そんなことすらできないようで。

 

 

おかしいですね。ビヨーンズにはあれだけやっているというのに。

 

 

デビューシングルのリリース、力の入ったプロモーション、各You Tubeチャンネルやテレビ番組への出演。

畳みかけるように、早くもアルバムのリリースまで決定している。

 

 

ダメな事務所なりに考えたのでしょう。

あれやこれをこのタイミングでやっていけば勢いがついて、新しいグループのスタートダッシュにみんなが夢中になってくれるはず!みたいな。

 

 

 

そういうことも一応できるのに、モーニング娘。にはやってくれないんですよねぇ。

 

 

「演出とかしないけど頑張ってね」と、放置プレイにも等しい扱い。

 

 

 

あぁ、誰か有能な演出家(プロデューサー)が付いてくれないだろうか。

 

 

最近はそんなことばかり考えています。

 

 

つんく♂さんが戻ってくれればそれが一番なんですけど、それが無理なら他の誰か……いまの事務所より有能であればもう誰でもいい。ちゃんとモーニング娘。のことを理解し、その魅力を世に発信していこうと考え、行動してくれる人ならば。

 

 

 

 

有能な演出家、求ム。