みなさんご存知のことと思いますが。
あれ……なんかデジャブが。
ついこないだも似たようなお知らせを見たような……。
でもこんな社長の当たり障りない文言より、本人のブログのほうが雄弁に心情を語っているようで。
自身の卒業を文字でこんなにも語るというのは珍しいのでは。
大抵みんな――というかモーニング娘。のメンバーは、あまり多くを語らないことが多い。最低限伝えるべきこと以外、余計なことを言わない印象が強いです。(言わな過ぎてもどかしいこともある)
その点、あやちょは語りますね。
らしいといえば、らしい。
ちょっと話は逸れるんですけども、こういった心情をメンバーに吐露させてしまうというのは、そろそろハロプロのビジネス形態も限界にきてるのかなとほんのり思ったり。
ハロプロは25歳が定年だなんて言われてますが(実際25を前に卒業する子がほとんど)、事務所はそこに至るまであやちょを納得させられなかったってことですよね。
グループへの執着。それを払拭させてやれなかった。
つんく♂さんが常々言っているのは、「モーニング娘。は通過点であって、その先の未来のために必要なことを学ぶ時間」というようなこと。(正確ではないですが、まぁそんな感じのことです)
それはモーニング娘。に限らずの言葉だと思いますが、つんく♂さんがプロデューサーではなくなってからというもの、メンバーたちが自分自身で足場を固めながら歩いていかなければならない必要性に駆られ、“その先の未来”を上手く思い描けないようになってしまったのではないかと感じてます。
指針というか、舵取りを失った船のような按配で。
「必定としての卒業」なスタイルもこれまではなんとかやってこれたけど(少なくとも表面上は)、それもいま思えばつんく♂さんのプロデュース力とそれに伴うスタッフさんたちのメンバー教育における連携の賜物だったのかなという気がします。
卒業発表に際して、今回のあやちょのようなことを言ったメンバーは初なんじゃないでしょうか。
後ろ向きなのか前向きなのか、おそらくその両方だと思いますが、卒業を決意しても尚、こんな長文で心情を書き連ねずにはいられないというのが(あやちょのちょっとめんどくさい部分を差し引いても)、現在のハロプロビジネス形態の瓦解を意味しているのではないかな、と。
簡単に言ってしまえば、道を指し示してあげられなかったのだということです。
ネガティブな言い方をすれば、グループへの(あるいはアイドルへの)執着から解放してやれなかった。
卒業と加入を繰り返して常に新鮮に歴史を紡いでいくハロープロジェクト――という図式が成立していたのは、加入はもちろん卒業があったからで、それがどんなものであるにしろ、そこに意味や価値を見出せていたからこそなのではないでしょうか。
その図式が崩壊し始めていると感じるここ数年……というか、あやちょの文言でそれが明確に浮き彫りになったと言ったほうがいいでしょう。
あやちょの気高い意志や名文に感嘆する以前に、自分はまずそんなことを感じてしまいました。
明確な(そして才能ある)プロデューサーの不在というのは、思ったよりも深刻なようで。
身体はもちろん心も成長期の若いメンバーに仕事をさせるからには、大人は上司であると同時に親や教師のような存在でもなければならない。
いままではつんく♂さんがその半分以上を担っていた――というのはたぶん言い過ぎではないでしょう。
プロデューサーであると同時にお父さんのようでもあったという、そんな存在がいてこそハロプロは成立していたんじゃないかと、半ば本気で思ったりもします。
もはやそれが上手く機能していない。
あやちょは最終的に道を見定め、歩いていく決心をしたわけですが、あまりにも紆余曲折してどうにか手に入れた(というか作り出した)なけなしの答えのようにも感じます。
「お前はあのブログを読んでそんなことしか感じないのか!引くわ!」と怒られてしまうかもしれませんが、もちろんみなさんが感じているようなポジティブな感銘もちゃんと受けてますよ。でもそんなこと改めて書いてもしょうがないので、それ以外に感じたことを書いてみた次第。
卒業は1年後って、今回なんでこんなに早く発表したんでしょうね。
別に秋冬あたりの発表でも問題なかったのではと思いますが(いつもならそれくらいよね)、なぜ今回は1年も前に。
ハロプロでは珍しい。
さゆでさえ半年ちょい前だったし、℃-uteの解散でさえ10ヶ月前だったし、娘。で(たぶん)最長だった石川梨華さんの記録(5/23に発表し翌年の5/7に卒業)すら超えて最長記録を更新する可能性も高いです。
理由はよくわかりませんが、いいなぁ1年もあって。
と言ったら怒られるかな。
でもこちとらあと2ヶ月ちょいしかないんですよ!
1年の猶予というのが、ファンにとって喜ぶべきことなのか悲しむべきことなのか(1年も寂しい気持ちを抱えて応援するという意味で)わかりませんけど、とにかくこちらはあと2ヶ月後にはもうその姿を目にすることができなくなるのです。
考えてみれば、向こう1年はアンジュルムから誰も卒業しない(やむを得ない事情がない限り)と決まったようなもので、それもまた羨ましいではありませんか。
おまけに卒業してもあやちょはステージに立つ気満々。
くそう、こっちは3年半で4人卒業で(予定含む)そのうち3人が表舞台からいなくなっちまうんだよ!しかもまだ若い(未成年)のに!なんでやねん!
という八つ当たりはさておき、あやちょという人も難儀な人だよなぁと思いました。
良くも悪くもね。
真野ちゃんなんて問題にならないくらいめんどくさい人ですよw
まぁそこがおもしろいんですけど。
本音を言うと、同期のまろ先生こと福田花音ちゃんのほうが長くアイドルを続け、あやちょのほうが先に卒業して別の道を進んでいく……それが理想というか、本人たちの元来の資質に合っていたんじゃないかという気もするのです。
そんなこと言ってもしょうがないんだけど、実際はこうしてあやちょのほうが長く在籍し続けて、30代になってもステージに立ってアイドルでいたいとまで言う。
わからないものですね。
というのは自分の勝手な想いなので、気にしないでください。
とりあえず、あやちょブログを読んで思ったこと(の一部は)そんなところです。
しかしあのブログ、素晴らしい名文だというヲタ界隈の評価は激しく同意なんですが、わりと抽象的に書いてある部分が多くて要点を掴みにくいなと感じたのは自分だけでしょうか。
何回も読み返しましたよ。
ワンセンテンスずつ、めっちゃ考えながら読んでようやくおぼろげにあやちょが言いたいことを把握した(ような気になった)感じ。
あまりハッキリ書くと波風が立つと思ってあえてああ書いたんでしょうけどね。
所々、「他の人たちみんなそう言うけど私は全然そう思えないわ!」ってところがありますしw
数年前のあやちょだったら、そういう点に頓着せず思ったことを素直に書いて一部で炎上してたんじゃないかな……という気がするんですが、そう思うと、成長したなぁという感慨も深い。
はい。
こちらからは以上です。(締めの言葉が思いつかなかった)