いまさらだけど先週のハロステでモーニング娘。の『愛の種』がありましたね。
なんだろう、この得も言われぬ感動は。
すべてはここから始まったんですよ。
娘。だけでなく、過去のハロプロ各グループも、現在のグループも。
すべてはここから始まったのです。
あの『愛の種』があったから、いまがある。
20年経って、それを現在の、当時は生まれてなかった子すらいるモーニング娘。が歌うことの尊さがわかりますか。
歌唱力がどうとか言って叩いてる人間にはわからないでしょうね。
ハロープロジェクトは、いつだってモーニング娘。がその中心で頑張っているからこそ成り立っている集団なのだということもわからないでしょう。
濁った目でしかものを見られない人間には、彼女たちの頑張りも、グループの歴史の偉大さも、なにもわかりはしません。
衣装がまた真っ白パターンではありますが(娘。ってそれ多くない?)、まぁそれぞれデザインも違うし「原点」という意味合いがあるんだろうから許そう。
個人的には真莉愛ちゃんのデザインが好き。
小田ちゃんのもいいね。
どぅーにはああいう帽子をかぶせなきゃいけないルールでもあるのか。
曲が終わると同時に四方八方にさっとハケていくのもなんか良い。
まーちゃんがいないことだけが残念なので、ぜひ単独の春ツアーでも歌ってほしいです。
ヲタクというのは哀れな生き物で、最初は純粋に応援していたなずのに、一部の人間はいつしかメンバーを“審査”するようになってしまう。
アイドルという特殊な職業の弊害でしょう。
普通のアーティストに比べれば歌・ダンスなどパフォーマンスの面でまだ未熟な部分が残る彼女たちは、素人審査員たちを刺激する恰好の標的なのです。
「成長を見守る要素がある」というのは、別の言い方をすれば「未熟さを指摘する余地がある」ということでもあります。
そうして生まれるのが、素人審査員と化したヲタクたち。
“言うは易し”をこれほど見事に体現しているものもないでしょう。
言うだけならばあまりにも簡単で、いくらでも言えてしまうから歯止めが効かない。
そして“アイドルの未熟さを指摘する自分”をとても有能な人間であるかのように錯覚し、純粋だった応援は、濁って汚れた審査に成り代わっていく。
もちろんそんな人間に本当の審査員や批評家のような客観性、責任感、プロ意識などあるはずもなく、素人審査はただの無責任で自分勝手な誹謗中傷としてネットに吐き出されていきます。
滑稽なことです。
アイドルのファンなんて、ファンである時点で客観性とは程遠い位置にいるのに。
それを自覚している賢明な人々は、自分の偏ったメンバー批判を得意気にコメ欄に書き込むような真似はしません。
そういうことをするのは、自分がいかに感情に左右されたバイアスまみれの偏向評価しかできないかを自覚していない愚か者だけです。
少し具体的な話をしましょう。
先日頂いたコメントにもありましたが、ハローの各グループ間の歌唱力の差など、たいした違いはありません。五十歩百歩です。
たとえば℃-uteでさえ、(確かに見事なパフォーマンスレベルではありますが)どのグループもまったく追いつけないほどズバ抜けているわけではないし、そもそも他とは芸歴の長さが違う。
自分の推しグループと他を比べて「ウチが圧倒的だな」などとのたまうのは、周りが見えていないただの盲目的思考でしかありません。そう思うのは自由ですが、馬鹿だと思われるのでネットに書き込んだりしないほうがいいでしょう。
何度も言ってるように、グループごとに環境や条件も違います。
単純に比べてどうこう言えるものではないということです。
それをまったく考えない、理解しない単細胞な馬鹿が本当に多い。
理解はしてるけど、推しを褒めて娘。を叩くために都合よくそこを無視して語る、という人もいるのでしょうね。
いずれにしても愚かなことですが。
いまやすっかり定着しているハロプロの「実力至上主義」は、しかしモーニング娘。のシステムにはなかなか厳しい条件です。
娘。を本当にハイクオリティなパフォーマンス集団にしたいのならば、まず卒業加入制度をとりやめにし、人数も5人くらいの少数精鋭に絞るのがいいでしょう。
そうですね……譜久村・佐藤・工藤・小田・野中あたりの5人組にすれば、少なくとも歌唱力の面ではその手のヲタクを満足させられるグループになるんじゃないでしょうか。
(一応言っておきますが、ここに挙げなかったメンバーの歌も自分は大好きです)
℃やJ=Jなんかはそのタイプのグループですよね。
アンジュやこぶしも、というか娘。以外のグループはみなメンバーの8~9割が研修生出身者で構成されてますから、人数は違えど性質的には似たところがあります。
つまり、最初から実力主義に則るような作りになっているということ。
そういう風に条件を似せて考えれば、どのグループも五十歩百歩だと言った意味がおわかりでしょう。
モーニング娘。だけが、特殊なのです。
突出して人数が多く、研修生出身でないメンバーも多い。
卒業と加入を頻繁に繰り返し、じっくりとスキルを磨いてパフォーマンスの精度を上げることもままならない。
だから、そういったところを改変すればどのグループともたいした違いはありません。
とはいえわたくしからすれば、いまの状態でもたいした違いはないように思えます。
ヲタクにできうる限りの客観性を持ってして見れば、所詮はハロプロという鳥籠のなかでの、微々たる差しかない優劣に過ぎませんし、その優劣も時と場合で常時変化しているでしょう。
モーニング娘。というグループは、実力至上主義に適応するように作られてはいない。
そんなグループにとって、いまのハロプロ/ハロヲタの環境は、常に逆風が吹いている状態にも等しいのではと思うところです。
モーニング娘。は、もっと多彩で不安定な性質を活かした活動をしていくべきでしょう。
プラチナ期がいまや伝説のように一人歩きしてハロー全体に蔓延してしまったように思えますが、娘。にとってプラチナ期のような状態は異例の事態だったのであって、あれが基準でもないし目標でもないはずです。
そんな単純な魅力しかないグループではない。
モーニング娘。は、もっとおもしろいグループです。
馬鹿なヲタクに「歌唱力がー」などと叩かれるのは遺憾です。
そんなに歌唱力が好きならば、アイドルのファンなんて即刻やめることをおすすめします。
もちろん彼女たちはプロとしてステージに立っているので、レベルの高いパフォーマンスを求められるのは当然でしょうし、そこを妥協してはいけない。
でもそのなかで、歌やダンスが得意な子が実力を発揮する姿、苦手な子が頑張って努力して成長する姿を応援するのが醍醐味なんじゃないですか?
本当に歌やダンスの上手さだけが彼女たちの価値であるならば、最初からそういう子だけを採用すればいいのです。
そうなっていないことの意味を、実力主義のヲタクは考えたことがあるのでしょうか。
まぁこないだも言ったように、単に実力主義が蔓延しただけでなく、ハロヲタの人間的な質の低下も問題なのだとは思いますけどね。
人気が出るということは、馬鹿に見つかるということだ。
と言ったのが誰だったかは忘れましたが、本当にその通り。
願わくば、メンバーのみんながそういう馬鹿の言動に惑わされず、モーニング娘。であることを誇りに想い、楽しみながら奮闘してくれたらいいなと思うばかりです。