ブレイク・クラウチ 『パインズ ―美しい地獄―』


パインズ -美しい地獄- (ハヤカワ文庫NV)/ブレイク クラウチ

¥972
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川沿いの芝生で目覚めた男は所持品の大半を失い、自分の名さえ思い出せない。しかも全身がやけに痛む。事故にでも遭ったのか…。やがて病院で記憶を回復し、みずからが捜査官だと思い出した男は、町の保安官や住民に助けを求めた。だが、この美しい町パインズはどこか狂っていた。住民は男が町から出ようとするのを執拗に阻み続け、外部との連絡にも必ず邪魔が入る―絶対予測不能の衝撃のラスト!(Amazonより)




「この結末は絶対に予想できない!」という煽り文句の通り、まさかまさかの展開がやってくる。


なにを書いてもネタバレになりそうで恐いが、とにかく読んでみればわかる。



満身創痍で目覚めた主人公イーサンは、ウェイワード・パインズという素朴な町に辿り着く。


時代から取り残されたようなその町は、美しい自然に囲まれた普通の町のように見えた。


だが何かがおかしい。
外と連絡が取れない。帰ることができない。住民も少しおかしい気がする。


やがてイーサンは、この町の狂おしい秘密に近づいていく。




一体どうなっているのかアレコレ予想しながら読んだものの、まさかそういう方向に転がるとは。


大ネタ自体は珍しくないものの、その見せ方が上手い。


読む前と読んだあとでは、意識するジャンルが……いやだめだこれ以上言えない。





というわけで、ネタバレを食らう前に読んでしまうことをおススメします。


展開がスピーディなので、翻訳モノが苦手な人でもたぶん大丈夫。




ちなみに本書はまさかの続編『ウェイワード ―背反者たち―』が出ており、テレビドラマ化もされるそうな。







“アレ”がどんな姿で描かれるのか、気になる。