乾ルカ 『プロメテウスの涙』


プロメテウスの涙 (文春文庫)/乾 ルカ

¥617
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神様、私を助けてください―原因不明の異常なトランス状態に襲われる少女・あや香。精神科医の涼子は、アメリカで医師として活躍する親友・祐美を頼りに、あや香の治療に挑み始める。一方の祐美は、医療刑務所で不死身の死刑囚と向き合ううち、あや香と死刑囚とを結ぶ驚くべきつながりに辿り着くが…。(Amazonより)




主人公は2人の女医。


日本にいる涼子の元には、悪魔憑きのようなトランス状態に陥る少女がやってくる。
一方アメリカにいる祐美は、どうあっても死ぬことのできない死刑囚と出会っていた。


まったく関係ないように見える2人の出会いは、やがてひとつに結びつく。


この2つの結びつきがどういうものか、という興味でズンズン読める。


多少オカルトな展開があるものの、それを許容できればとにかく続きが気になるタイプの本なので、面白いはず。


自分は夢中になって読みました。





ところで解説で大槻ケンヂ氏も言ってるように、主人公2人はなぜに電話を使わないのか、とツッコミたくてしょうがなかったw


「君ら電話しろよ電話!電話すりゃあ話は早いだろうがよ!」と思わずにはいられない。


それでも2人はちまちまとメールでのやりとりをするのだ。
肝心なことはなかなか相手に伝えないというもどかしさもある。



まぁそれもまた作者の手腕なんでしょうけどね。





というわけで、一気読みできる傑作。おススメです。