犬丸 『演劇部の魔女と騎士』
演劇部の魔女と騎士 (ひらり、コミックス)/犬丸

¥918
Amazon.co.jp
今も昨日のように覚えている。舞台の上の別世界。
あの日の不思議な気持ちは、半年経った今でも色あせないーー。
ぼーっとしているようでいろんなことをよく見ている唯地さんは、中学で演劇部に入った。
休み時間のたびに彼女の髪の毛を触りにくる内藤さんにもめざとい先輩たちから声がかかるが……。
憧れの先輩から励まされ、友の辛さに共感し、涙する。
今日も演劇部の放課後はあたたかな想いに包まれているーー。
ピュア百合アンソロジー「ひらり、」に掲載されていた女子校の演劇部のものがたり。
描き下ろし「ルフラン」も収録。(Amazonより)
今回は珍しく漫画をご紹介。
百合漫画である。
とは言っても濃密な百合描写などはなく、主に中学生の女の子同士の「友情」や「憧れ」などが描かれる。
ぼんやり系雰囲気少女の唯地さん(ゆいち→ウィッチ→魔女)と、フレンドリーなイケイケ女子の内藤さん(ないとう→ナイト→騎士)。
2人のやりとりが生むのは、当人同士の思慕よりもむしろ周囲からの憧憬ではないかと思う。
言わば、2人は主役だ。
この本の主役でもあり、本の中の世界(女子校)での主役でもある。
この2人は、絵になる。
憧れるが、そうなりたいというよりもただ、見ていたい。
そう周囲に思わせるものがある。
そんな周囲の女の子たちもまた主役に負けず劣らず個性的で、そこには中野さんと神田川ちゃんという“我々”の視点があって、それがまた良いのだった。
“我々”というのはつまり、解説で小川一水先生(SF作家)が書いているようなことだ。
「すまん、中野と神田川。君たちはまるでわれわれの鏡のようでありすぎる」
友人として、唯地さんと内藤さんのやりとりをほわほわしながら観察する中野さん。
後輩として、唯地さんと内藤さんのやりとりをドキドキしながら待ち受ける神田川ちゃん。
ああ!それだ!それですよ小川先生!
と急にテンション高い文章を書いてしまうほどに、これなのだった。
ここからハロプロファンの目線が多分に入り込んでくるわけだが、これはまさにハロプロの(アイドルの)世界にも言えまいか?
という想いが絶えず離れず、というかもう完全にハロヲタ目線で読んでしまって、これは誰々と誰々のパターンか……などと考えずにはいられなかったですハイ。
ここに描かれるのは「友情」と「憧れ」と書いたが、「憧れ」の部分がまさにそれなのだ。
後輩神田川ちゃんたちが、先輩唯地さんと内藤さんに疑似恋愛の如き憧れを持つ。
「やっぱり内藤先輩には、唯地先輩なんだよな~!」というこれは、いわゆるカップリング萌えというやつだろうか。憧れの変形である。たぶん。
後輩が、先輩に憧れる。
ほとんどファンのようになる。ってゆうかファンだ。
他の先輩から2人の過去のエピソードを聞き、気持ちが高まる。
そんな神田川ちゃんを見て、我々は「わかる、わかるぞ神田川」と思う。
それと同時に、ああこれはまるでハロプロの先輩たちに憧れる研修生のようではないか、などと考えてしまう。
研修生でなくても、ハロプロ内で似たような現象は絶えない。
故に、本書はハロプロファン(というかアイドルファン)ならば楽しめると思いますよ。ホラ、騙されたと思って。
そしてここには、「継承」というものまで含まれているのだった。
中学の演劇部。
憧れの先輩にも、憧れの先輩がいた。
ずっと繰り返されてきたのだ。
先輩に憧れて演劇部に入った女の子が、やがて後輩に憧れられるようになる。
その子もまた後輩に憧れられるようになり、それは続いていく。
はいこれまたハロプロを想起せずにはいられないでしょうハロヲタのみなさん?
全然上手く伝えられてない自分の文章がもどかしいけども、とにかくハロヲタならば何かしら「くる」ものがあるはず。
このブログを読んでくださっているハロヲタのみなさんに、そう告げたい。
もしかして主題とは別のことばかり延々と書いてしまったかもしれませんが、この漫画自体ちゃんと面白いのでとにかくおススメです。
演劇部の魔女と騎士 (ひらり、コミックス)/犬丸

¥918
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今も昨日のように覚えている。舞台の上の別世界。
あの日の不思議な気持ちは、半年経った今でも色あせないーー。
ぼーっとしているようでいろんなことをよく見ている唯地さんは、中学で演劇部に入った。
休み時間のたびに彼女の髪の毛を触りにくる内藤さんにもめざとい先輩たちから声がかかるが……。
憧れの先輩から励まされ、友の辛さに共感し、涙する。
今日も演劇部の放課後はあたたかな想いに包まれているーー。
ピュア百合アンソロジー「ひらり、」に掲載されていた女子校の演劇部のものがたり。
描き下ろし「ルフラン」も収録。(Amazonより)
今回は珍しく漫画をご紹介。
百合漫画である。
とは言っても濃密な百合描写などはなく、主に中学生の女の子同士の「友情」や「憧れ」などが描かれる。
ぼんやり系雰囲気少女の唯地さん(ゆいち→ウィッチ→魔女)と、フレンドリーなイケイケ女子の内藤さん(ないとう→ナイト→騎士)。
2人のやりとりが生むのは、当人同士の思慕よりもむしろ周囲からの憧憬ではないかと思う。
言わば、2人は主役だ。
この本の主役でもあり、本の中の世界(女子校)での主役でもある。
この2人は、絵になる。
憧れるが、そうなりたいというよりもただ、見ていたい。
そう周囲に思わせるものがある。
そんな周囲の女の子たちもまた主役に負けず劣らず個性的で、そこには中野さんと神田川ちゃんという“我々”の視点があって、それがまた良いのだった。
“我々”というのはつまり、解説で小川一水先生(SF作家)が書いているようなことだ。
「すまん、中野と神田川。君たちはまるでわれわれの鏡のようでありすぎる」
友人として、唯地さんと内藤さんのやりとりをほわほわしながら観察する中野さん。
後輩として、唯地さんと内藤さんのやりとりをドキドキしながら待ち受ける神田川ちゃん。
ああ!それだ!それですよ小川先生!
と急にテンション高い文章を書いてしまうほどに、これなのだった。
ここからハロプロファンの目線が多分に入り込んでくるわけだが、これはまさにハロプロの(アイドルの)世界にも言えまいか?
という想いが絶えず離れず、というかもう完全にハロヲタ目線で読んでしまって、これは誰々と誰々のパターンか……などと考えずにはいられなかったですハイ。
ここに描かれるのは「友情」と「憧れ」と書いたが、「憧れ」の部分がまさにそれなのだ。
後輩神田川ちゃんたちが、先輩唯地さんと内藤さんに疑似恋愛の如き憧れを持つ。
「やっぱり内藤先輩には、唯地先輩なんだよな~!」というこれは、いわゆるカップリング萌えというやつだろうか。憧れの変形である。たぶん。
後輩が、先輩に憧れる。
ほとんどファンのようになる。ってゆうかファンだ。
他の先輩から2人の過去のエピソードを聞き、気持ちが高まる。
そんな神田川ちゃんを見て、我々は「わかる、わかるぞ神田川」と思う。
それと同時に、ああこれはまるでハロプロの先輩たちに憧れる研修生のようではないか、などと考えてしまう。
研修生でなくても、ハロプロ内で似たような現象は絶えない。
故に、本書はハロプロファン(というかアイドルファン)ならば楽しめると思いますよ。ホラ、騙されたと思って。
そしてここには、「継承」というものまで含まれているのだった。
中学の演劇部。
憧れの先輩にも、憧れの先輩がいた。
ずっと繰り返されてきたのだ。
先輩に憧れて演劇部に入った女の子が、やがて後輩に憧れられるようになる。
その子もまた後輩に憧れられるようになり、それは続いていく。
はいこれまたハロプロを想起せずにはいられないでしょうハロヲタのみなさん?
全然上手く伝えられてない自分の文章がもどかしいけども、とにかくハロヲタならば何かしら「くる」ものがあるはず。
このブログを読んでくださっているハロヲタのみなさんに、そう告げたい。
もしかして主題とは別のことばかり延々と書いてしまったかもしれませんが、この漫画自体ちゃんと面白いのでとにかくおススメです。