早坂吝 『〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件』


○○○○○○○○殺人事件 (講談社ノベルス)/早坂 吝

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もうタイトルの時点でアレである。


このタイトルはどういうことかというと、つまり「タイトル当て」だ。


冒頭で作者から、タイトルを当ててみよとの挑戦状がある。


どうやら有名なことわざが入るらしい。



それはともかく内容は、いわゆる「孤島ミステリ」。


ネットで知り合った男女がメンバーのプライベート島に集まってオフ会をしていると、案の定起こる殺人事件。


ミステリ好きの公務員の沖くんを筆頭に、孤島モノではおなじみの展開が続いていく。



著者は若く、ネット世代らしい今風の文章だが思ってたより達者で、ビッチ探偵らいちちゃん(表紙の赤髪)のキャラも良い。



しかしなによりも、例のあの部分。


いやもう、素で「は……?」と言ってしまいました。


その後は笑うしかない。声出して笑ったw



(褒め言葉として)間違いなく著者はアホですが、そのアホさを作品にまで昇華できる技術と熱意は素晴らしいの一言。


いや凄い。思いついてもやるか普通?w



でもそう言われると、あれもこれも伏線だったんだ。ああなんてこった。


最初に「タイトル当て」と言ったけど、それは布石みたいなものでは。


いや確かに、あのことわざそのまんまなんだけどさw





とにかくもう、ネタバレされないうちに読みましょう。


内容的に人にススメにくいけど、これは傑作と言うほかない。



ビッチ探偵らいちちゃん(ガチのビッチだけど悪い娘ではない)が活躍する二作目も買ってこよう。