野﨑まど 『パーフェクトフレンド』


パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)/野崎 まど

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人より少しだけ頭がよくて大人びている小学生、理桜(りざくら)。


そんな理桜が先生から頼まれたのは、不登校の女子生徒さなかの家を訪ねることだった。


さなかはすでに大学をも卒業したほどの天才児だが、他人とのコミュニケーション能力に欠けている。


理桜は、友達のややや(「ややや」という名前)と柊子と共に、さなかに「友達の大切さ」を説く。


やがて「友達」というものに興味を抱いたさなかは、学校にやってきた。






野﨑まどミステリー、今回は小学四年生の女の子たちが登場。


時に先生よりも大人なくらい大人びている理桜(怒りっぽい)と、それより数百倍も頭が良いさなか(ボーっとしがち)。


二人+友人たちの微笑ましいやりとりもある中、やがて「友人方程式」と「友人定数」という数式によって「なぜ友達が大切なのか」を解き明かしたというさなか。


しかし理桜は言う。「あんた、バカだから」と。


なぜ友人は大切なのか。
それをさなかが少しずつ理解し始めた矢先、事件は起こった。




そこからの展開はまさに野﨑まど。


これは一体なんなんだというものを見せられ、あれは一体なんだったんだという気持ちのまま読み終わる直前、まさかの名前が登場。



とりあえず言えるのは、できれば『[映]アムリタ』を読んでから本作を読むのがいいでしょう、ということ。


どんなことが起こっても、あの人ならば納得です。





軽く読めるのに大きな衝撃。


野﨑まどクオリティは本作でも健在でした。