米倉あきら 『インテリぶる推理少女とハメたいせんせい』
- インテリぶる推理少女とハメたいせんせい In terrible silly show, Jaw.../米倉あきら
- ¥670
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タイトルを見てドン引きするのはちょっと待ってほしい。
この作品はライトノベルの新人賞受賞作で、応募時のタイトルはもっと酷かったのだから。
(大げさではなく)ここに書けないくらいに酷かった。マジで。
普通の読書ブログだったら書いたけど、ここには書きたくない。このブログには。
どうしても気になる方は、各自お調べください。
ちょっとググればわかりますきっと。
でもだからこそ刊行前から話題を集めていた作品であり、自分も「そんなタイトルの本の内容はどんなものなのか」と読んでみようかと思った次第。
その内容はと言えば、元タイトルそのままの内容だった。実にそのままだった。
「……この作者バカだろ」と思ったよ。マジで。
まぁそれでも一応……本当に「一応」だけどミステリではある。
いや、これを「ミステリ」と呼ぶのは、ミステリ好きとして許容したくないけど、まぁ一応……渋々w
このブログでは詳しい内容紹介はできない、というかしたくないのでそこは省くとして。
でもこのブッ飛んだ設定に目をつぶるとしても、それ以外の部分も大概酷い。
この酷さが個性であるのも確かだし、面白いと言えないこともない。
しかし、いかんせん長い。
ダラダラと同じような展開を続けまくるので、半分くらいでいい加減飽きちまったよ。
ラストにとんでもない反転が待っていて「奇書」と呼べるものになるのを期待したけど、そうもならず。
ある意味では「奇書」かもしれないけど、少なくともミステリとして、小説として「奇書」と言うわけにはいかぬ。
「思春期の学生が授業中に妄想した展開」をちょこっと発展させた程度のものである。
文章はそこそこ上手い(テンポが良い)ので、マジメに書いたらそれなりの作品が書けるんじゃないかと思うけど、マジメな作品なんてきっと書く気はさらさらないんだろうなと、読んでて思いました。
キワモノが読んでみたいという男性……そう、これは男性にしかススメません。
男女差別はしたくないですが、相当クレバーな女性じゃないと嫌悪感で胸が張り裂けそうになって日本中の書店にあるこの本をすべて焼き払ってしまいたい衝動に駆られると思うのでね。
作者はあとがきで、
《なにが言いたいかとすれば特に女子中学生に読んでもらいたいですね。私は特に女子中学生に読んでもらいたいと思います。》
とのたまってやがりますが、誰よりも女子中学生にだけは断じて読ませてはいけない本だと声を大にして言いましょう。
たとえ「マジメか!」と嘲られようとも、「マジレスすんなよw」とバカにされようとも、女子中学生にだけは読ませちゃならんと叫び続ける紳士でありたい。
いや本気で。
これを女子中学生(っていうか女性全般)に読ませようとする奴がいたら、とりあえずオレは殴る。
……こんな風に書くと興味をそそられてしまうかもしれませんが、マジで読まなくていいと思いますよこれはw
設定はともかく、ちょっとは期待したんですけどねぇ。「奇書」的な部分に。
でもビミョーでした。
無駄に長いので、読み終わった瞬間がやたら嬉しかったくらいです。
「読んだこと」をこんなにも公表したくない本というのは、それはそれで珍しいのかもしれんけどw