地下沢中也 『預言者ピッピ』
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- 預言者ピッピ(2)/地下沢 中也
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漫画です。
漫画は普段、「読んだ本」の勘定には入れないようにしてるんですが、これは別格。凄すぎる大傑作。
ジャンルで言えばSF。
凄まじい演算処理能力を持つスーパーコンピュータ(この言い方古いなw)であるロボット「ピッピ」。
元は地震予知のために作られたロボットだが、とある衝撃的な事件をきっかけにその機能を自主的に停止。長い演算期間に入ってしまう。
次に目覚めたときピッピは、地震だけでなくあらゆるものを「預言」できるようになっている。
そしてその「預言」は、限りなく100%に近いほど当たるのだ。
ピッピが預言するのは、人類の未来。
その前哨として、1人の男の未来を預言してみせるピッピ。
「あなたは今日から99日後、自殺します」
一方、とある密漁船の内部では、捕獲した猿たちが次々と謎の怪死を遂げていた。
感染症の疑いもあるために全頭殺すことにした船員だが、1匹の猿が「たすけておねがい」と叫び出したのだ……。
というところまでが1巻。
2巻はさらに凄まじい黙示録的眺望が顔を出す。
ピッピに自殺を宣告された男は果たして本当に自殺するのか。
その男が見た、現実にはありえないもの。そして喋る猿。
もう色々とこちらの想像を超えまくっていてたいへん素晴らしい。
絵柄はどこか牧歌的だけど、そこに描かれる人類のビジョンはリアル、故に圧倒的。
そしてピッピですら把握できなかった1万分の1秒に生じた何か。
エリザベス(喋る猿の名前)が感じた「悪」とはなんなのか。
とにかく続きが読みたいんだけど、実はこれ、1巻と2巻の刊行期間が4年もあいているのだ。
ってことは、3巻が出るのは4年後?
2巻が出たのが2011年だから、2015年まで待つってわけか!なんてこったあと2年もある!w
もっと先の可能性だってあるよね。
もちろん、もっと早い可能性もあるけどさ。
とりあえず大傑作なので、興味がある方はどうぞ。
普通の本屋より、ヴィレッジ・ヴァンガードとかのほうが見つけやすいかもしれません。
いやー、凄いもの読んだ。