倉野憲比古 『スノウブラインド』



スノウブラインド/倉野 憲比古
¥1,550
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デビュー作らしいけど、新人賞をとったわけでもなく、デビューの経緯が謎の作家によるミステリー。




ミステリー……なんだろうかこれは。



正直、「怪作」としか言いようがないトンデモミステリなのである。




最初は普通だった。

大学生たち数人が、人里離れた教授の館に招かれて、その夜殺人事件が起こる。

お約束通り雪が降りしきり、館は閉ざされた空間となる。

さあ犯人は誰なのか、みんなで疑心暗鬼になりながら推理していきましょうといった感じ。



しかし問題は途中から。

あれだけまっとうな(ある意味使い古された)ミステリーだったのに、急に妙な方向へ進んで行ってしまう。



「おいおいおいおい、どうしたどうした」と思わず言ってしまいましたよ。(マジ)




最終的な結論には首を捻らざるを得ない。



でもそれは、納得できないというより、「なんだやっぱそんなんか」という軽い失望かな。



途中、あまりにもぶっ飛んだ方向へ進んでいくので、それが楽し過ぎた。

謎なんて解くもんじゃないよね、と思ってしまった読後感でした。




とはいえ、読んでみる価値はありますぜ。




いやー、こんな妙なミステリは久しぶりに読んだよw