バーナード・ベケット 『創世の島』



創世の島/バーナード ベケット
¥1,470
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本国では、ヤングアダルト向けに書かれたSF作品。




簡単に言うと、世界が滅びそうになって一部の人たちが逃げてきた島を隔離して外界から閉ざされた共和国を作ってそれから月日が経った島でのとある試験。

アカデミーのテストを受ける少女が選んだ題材は、アダムという一人の男について。

アダムは英雄であり、その存在を知らぬ者はいない。




こういったユートピアもの、あるいはポストホロコーストもののSFに「謎」が多いときは、決まって最後には「世界がひっくり返る衝撃」が待っているものだ。



この本もまさしくそれで、多少なりSFを読んできた読者にとっては途中で薄々感づいてしまう類の真相ではある。



でもこの本での一番面白い部分は、人工知能と人間の対話。



昔話として語られる、人間アダムとAIアートの人工知能談義。



これがなかなか興味深い。

意識や心、思考について。






ページ数も少なく、たぶん3~4時間で読めるので、「ちょっくら試しにSFでも読んでみよっかな~」と思ったらどうぞ。