本：サクラダリセット

河野裕　『サクラダリセット』

珍しくラノベを読んだ。

「サクラダ」とは、咲良田という名前の街のこと。

この街の住人の半数以上は、なんらかの特殊能力を持っている。

主人公の浅井ケイは「記憶を保持する」能力。

ヒロインの春埼美空は、「世界を三日間リセットできる」能力を。

美空が世界をリセットすれば、それまでの三日間の記憶や出来事は世界から消える。

でも記憶を保持できるケイだけは、リセット前の記憶もすべて持っているのだ。

だからこの２人はパートナーとして共に行動している。

ラノベの超能力ものというと派手なドンパチを想像するけども、これはそうじゃない。

淡々として綺麗な文章と、誇張されすぎないキャラクターで静かに進んでいく。

個人的には、わざとらしいツンデレとかありきたりなラブコメは求めていないので、非常に好感触だった。

でもラノベ読者にはどうなんでしょうね。ちょっと物足りないと感じるかも。

一般文芸で売ったほうが良かったんじゃないかとも思ったり。

シリーズは全７巻で、すでに完結している。

この１巻では、後の伏線になりそうなものも出てきてるので、これからの展開が気になります。

とりあえず、２巻も読んでみようと思える面白さでした。