恒川光太郎 『南の子供が夜いくところ』



南の子供が夜いくところ/恒川 光太郎
¥1,470
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どこか架空の南の島を舞台にした連作短編集。




いやはやなんとも不思議な読後感。



この作者独特の、「平易な文章を読んでたらいつの間にか違う世界に紛れ込んじゃってた、という夢を見た」感は健在なんだけど、今回はそれにもっと茫洋さが混じったかのような心地。




白眉は最後の話で、「夜の果樹園」



まるで白昼夢を見ていたかのようで、読み終わったあとに思わず周りを見回してしまった。

どこか「まどろみ」に近い感覚。

今までの人生が、長い夢だったかのような……。




う~む、説明がしづらいw



この作者は、どこがどう面白いと説明できない面白さがあるのだ。



とにかくおススメです。