本：消失グラデーション

長沢樹　『消失グラデーション』

第３１回　横溝正史ミステリ大賞《大賞》受賞作。

いわゆる学園ミステリなんだけど、いやぁ……よくまぁこんなことやったな、というｗ

正直、この大ネタはそう珍しくはない。同類のミステリとか今までに何冊かあったし。

実際、自分は前半あたりで察しがついてしまった。妙な違和感を感じて、「もしや……」と思ったら大当たりｗ

瑕疵も多い。

自称「冒険者」の存在とか唐突で必然性がないし、一つの学校に（しかも一つの学年に）○○なやつ多過ぎだろというツッコミを入れざるを得ない。

でもそれでも面白いと思える不思議な魅力がある。

読み終えたあとに、著者が必死にミスリードしてたんだなと微笑ましい想いに駆られるｗ

願わくば、予備知識がゼロの状態で読みたかった。

そうすればもっと純粋に驚けただろうに……。

読書好きの宿命か。

それにしたって、こんな堂々と○っ○を語り手に使うのはどうなのよいやダメだこれ以上なにも言えないｗ

「ミステリとか読んだことなーい」という幸せなあなた、とりあえずこの本を読んでご覧なさい。驚くから。