柳広司 『ダブル・ジョーカー』
- ダブル・ジョーカー/柳 広司
- ¥1,575
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《ジョーカーシリーズ》というのか、《D機関シリーズ》というのか、とりあえず『ジョーカー・ゲーム』に続くシリーズ第2弾。
5編の短編からなる、連作短編集。
今回、前作に比べてD機関の面々はあまり表に出てこない。
ある意味、スパイとしてはあるべき形になっているか。
それでも結城中佐率いるD機関の優秀さと恐ろしさはひしひしと感じられる。
むしろ裏に隠れているからこそ余計に。
表題作の「ダブル・ジョーカー」には、D機関のライバルとなる『風機関』というスパイ組織が登場する。
ライバルとはいったものの、自尊心ばかり強いリーダーの元組織された風機関は、なんともたいしたことのない機関だったw
D機関の足元にも及ばない。
「柩」では、謎に包まれた結城中佐の過去の断片が垣間見える貴重な1編。
結城中佐は、昔から凄い御方だったのだ。
どうやら第3弾となる『パラダイス・ロスト』も出ているようなので、買ってくるしかないな。
ちなみにこの『ダブル・ジョーカー』は、今月の下旬に文庫化されます。