SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー 《ポストヒューマンSF傑作選》 スティーヴ・フィーヴァー



スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)/グレッグ・イーガン
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まずこの本の趣向を説明すると、『SFマガジン』という雑誌がめでたく50周年を迎えたということで、海外SF短編をテーマ別に組んでアンソロジー出そうというもの。



これは《ポストヒューマンSF》として、翻訳家の山岸真さんが編集した1冊。



他には、《宇宙開発SF傑作選》と《時間SF傑作選》がある。そちらは現在読書中。




で、このアンソロジーはテーマの通り、テクノロジーによって変容する人類の姿を描いた短編が12編収められている。



前半はわりとわかりやすい雰囲気で、そのぶんちょっと物足りない。



後半は興味深くて面白いけど、ややわかりにくい感じ。



個人的に面白かったのは、「引き潮」、「脱ぎ捨てられた男」、「ウェディング・アルバム」、「有意水準の石」あたり。



「ひまわり」の眩惑的なヴィジョンも良かったけど、わかりにくいので映像で見てみたい。「キャサリン・ホイール」も同じく。



表題作の「スティーヴ・フィーヴァー」は、現代最高のSF作家グレッグ・イーガンの初訳作品。

面白いけど、イーガンならもっと良いのがいっぱいある。





全体的に高水準のアンソロジーでした。



あとの2冊も読んでしまわなければ。

でもこの《ポストヒューマンSF傑作選》が一番好みだったから、あとの2冊がはかどらないw