ブランドン・サンダースン 『ミストボーン -霧の落とし子-①灰色の帝国』
- ミストボーン―霧の落とし子〈1〉灰色の帝国 (ハヤカワ文庫FT)/ブランドン サンダースン
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久しぶりに純粋な(SF要素とかない)ファンタジーを読んだ。
とはいえこの本は、三部作の第一部を三分冊した内の一冊。
要するに序盤も序盤。物語はまだ始まったばかりである。
空から絶え間なく灰が降りしきる《終(つい)の帝国》に暮らす、『スカー』と呼ばれる奴隷たち。
そのスカーの盗賊団に所属するヴィンという少女が主人公。
この世界には、〈合金術〉と呼ばれる特殊能力を使う民がおり、それらを「霧の使い」という。
「霧の使い」の中でも極一部に、「霧の落とし子」がいて、落とし子はすべての合金術を使うことができるのだ。
とかいきなり言われてもよくわからないよねw
この話では『合金術』が重要な設定で、体内で金属を燃焼して、様々な身体能力を高めることができる。
身体能力を高めるだけではなく、金属を「押し」たり「引い」たりして、自身の体を自在に操ることもできるのだ。
(例えば、高いところから飛び降りても、着地地点に金属を置いておいて、それを「押せ」ば自分の体を合金術で支えて、落ちるスピードを緩めることができる。強く使えば、反対に上昇することもできる。など)
ちなみに「霧の使い」はただ一つの金属しか扱えないが、「霧の落とし子」はすべての金属を扱うことができるのだ。
そんな「霧の落とし子」であるケルシャーという男は、人員を募り、この世界を支配し続けている不死の存在《支配王》を打倒すべく立ち上がった。
一方、盗賊団の首領に殺されかけていたヴィンは、ケルシャーに「霧の落とし子」の能力を見いだされ、ケルシャーの仲間に加えられることになる。
つまり、卑しい奴隷の民だと思っていた少女は、類い稀な「霧の落とし子」だったというシンデレラストーリー。
今後は、ヴィンの成長とケルシャーの計画がどうなるのかが読みどころか。
剣や魔法の変わりに『合金術』という能力が出てくるのが珍しくて面白い。
続刊は、この『ミストボーン』があと二冊。
第二部の『ミストスピリット』が三冊。
第三部の『ミストクローク』が三冊。
つまりあと八冊残っている。
先は長いなw
現在、二巻を読書中。
さらに面白くなってきたー。