小説雑誌、『SFマガジン2010 1月号』
- S-Fマガジン 2010年 01月号 [雑誌]/著者不明
- ¥2,500
- Amazon.co.jp
小説雑誌は『読んだ本』の勘定には入れないつもりですが、これは創刊50周年記念特大号で、翻訳モノの短編小説ばかりの構成になっており、ほとんどアンソロジー状態なので例外とします。
ちなみに、通常の倍以上の分厚さで、お値段は2500円。(通常は980円ぐらい)
さて、2010年1月号の雑誌を今頃読み終わるという体たらくだが、ちびちびと少しずつ読んでいたので今頃になってしまったのである。
個人的に良かったのは、チャン『息吹』、スタージョン『カクタス・ダンス』、ウィリス『ポータルズ・ノンストップ』、スコルジー『ウィケッドの物語』、バチガルピ『第六ポンプ』、シモンズ『炎のミューズ』あたりかな。
やはりテッド・チャンの『息吹』は凄い。あんな短い枚数であれだけのものを……。
コニー・ウィリスは好き過ぎる作風。SF要素はあまり無いんだけど、話とかキャラとかが巧い。
パオロ・バチガルピは早く短編集も出してほしい。
ジョン・スコルジーは思わず長編『老人と宇宙』を買ってしまったほどの面白さ。侮っていたよ。
そしてダン・シモンズはさすがの筆力。日本だったら短い長編と言えそうなほどの分量だったけど、飽きることなくグイグイと読まされる。名作『ハイペリオン四部作』の作者はダテじゃない。(まだ『ハイペリオン』読んでないけど)
という感じで、2500円というのも決して高くはない、素晴らしいアンソロジー雑誌でした。
日本作家編もあるけど、そっちはまだちょこっとしか読んでないw