サラ・ウォーターズ 『荊の城』



荊[いばら]の城 上 (創元推理文庫)/サラ・ウォーターズ
¥987
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英国推理作家協会賞ヒストリカル・ダガー賞を受賞し、日本でも《このミステリーがすごい!第1位》に輝いた、重厚なゴシックロマンミステリー。



いやぁ凄い。結構長い本だけど、圧倒的な筆力でグイグイ読まされた。



舞台はヴィクトリア朝ロンドン。メインの登場人物はスウとモードという二人の少女。



上巻ではミステリー的なサプライズが待っているけど、下巻になったらもうそんなのどうでも良くなるw



この物語の本当の主題はズバリ、『百合』だ。



実は著者は「私はレズビアンよ」と公言している。



後半、スウが可哀想過ぎる展開になるも、ラストでどうにか救われる。(たぶん)



これは百合小説への壮大な序章に違いないのだ。(たぶんw)



まぁその要素を覗いても、小説としてかなり傑作。



みんなして少女を軟禁し過ぎなので、若干気が滅入るけどw




(なんか百合とか軟禁とか妖しげなワードが出てますが、ちゃんとした真っ当な小説ですよw)