大森望監修 書き下ろし日本SFアンソロジー 『NOVA3』



NOVA 3---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)/大森 望
¥998
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『NOVA』シリーズの第3弾。



今回は、直球のSFが多かった。



面白かったものを紹介。



小川一水 『ろーどそうるず』は、会話文だけで繰り広げられる、感動の人口知能バイクSF。



長谷敏司 『東山屋敷の人々』は面白いが、長谷さんのSFはどれも、論文のような印象を受ける。良い意味で。



円城塔 『犀が通る』は読みやすかった。珍しくw



東浩紀 『火星のプリンセス』は、前作『クリュセの魚』よりも面白かった。文章も上手くなってたし。次回が楽しみだけど、『NOVA4』には間に合わなかったらしい。



そして最後、瀬名秀明 『希望』。



これは凄かった。もはやSFとか小説とかを超えて、哲学の領域ではないかと思える。



確かに一度読んだだけでは理解しきれないが、何か心に楔を打ち込まれるような静かな衝撃を受けた。



文章も上手い。宮部みゆきが本格的にSFを書いたような雰囲気。



『希望』を読む為だけでも、この本を買う価値がある。




次回の『NOVA4』はもうすぐ発売される予定。



なんと、京極夏彦の短編が。



そして山田正紀の渾身の勝負作(らしい)も載るようだ。買うしかない。