小説の話です。
いまSF界で話題の新人、パオロ・バチガルピの特集が『SFマガジン6月号』に載っていたので読みました。
- S-Fマガジン 2011年 06月号 [雑誌]/著者不明
- ¥940
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初訳の短編が2編。
『ギャンブラー』と『砂と灰の人々』
どちらも良かったけど、個人的には『砂と灰の人々』のほうが好き。
バチガルピは、現代最高のディストピア作家かもしれないと思った。
容赦ないディストピア世界と、その世界に於ける人間の変容(身体も精神も)の秀逸さ。
確かに他の作家よりも頭一つ抜けている。
来月には、SF賞を総ナメにした第一長編『ねじまき少女』(原題『The Windup Girl』)がいよいよ刊行されます。
短編集『Pump Six and Other Stories』(たぶん邦題『第六ポンプ』)の邦訳も期待したいところ。
インタビュー記事も興味深い。
特に、家族に関するバチガルピの価値観には共感できるものが多かった。
これからがなんとも楽しみな作家だ。