2009年に発表されたSF短篇の傑作選 『量子回廊』



量子回廊 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)/著者不明
¥1,365
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『虚構機関』、『超弦領域』に続く、年刊日本SF傑作選の第3弾。



個人的ベストは、市川春子 『日下兄妹』(漫画)。



他には、上田早夕里 『夢見る葦笛』、森奈津子 『ナルキッソスたち』、八木ナガハル 『無限登山』(漫画)、木下古栗 『ラビアコントロール』、円城塔 『バナナ剥きには最適の日々』、が良かった。



『日下兄妹』は、ストーリー、会話、センス、ユーモア、画力、すべてに於いてクオリティが高い一編。



この作品を含む中編集、『虫と歌』という漫画本が発売されているので、「読んでみたいけど小説はいらん」と思った方はどうぞ。



『ラビアコントロール』の、あまりの無意味っぷりになんだか嬉しくなってきた。



『バナナ剥きには最適の日々』は、円城塔にしては珍しく、普通に読みやすく面白い。



新人賞である《第一回創元SF短編賞》を受賞した、松崎有理 『あがり』は、話は面白いけども、「なんでそこ平仮名?」と思う箇所が多々あり、それが気になって仕方なかった。




今年出る2010年版は、どの作品が収録されるのか楽しみ。