本の話。
今年の『このミステリーがすごい!』が発表されました。
- このミステリーがすごい! 2011年版/著者不明
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国内編1位は予想通りの貴志祐介、『悪の教典』。
2位はやや意外、島田荘司、『写楽 閉じた国の幻』
3位は順当に、梓崎優、『叫びと祈り』
4位、麻耶雄嵩、『隻眼の少女』
5位、奥泉光、『シューマンの指』
6位、伊坂幸太郎、『マリアビートル』
7位、三津田信三、『水魑の如き沈むもの』
8位、宮部みゆき、『小暮写真館』
9位、七河迦南、『アルバトロスは羽ばたかない』
10位、芦辺拓、『綺想宮殺人事件』
だってさ。
まぁ大体予想通りの順当なランキング。
続いて海外編。
1位はかなり意外だった。キャロル・オコンネルの『愛おしい骨』
2位はボストン・テラン、『音もなく少女は』
3位はデイヴィッド・ベニオフ、『卵をめぐる祖父の戦争』
4位、ドン・ウィンズロウ、『フランキーマシーンの冬』
5位、ジョン・ハート、『ラスト・チャイルド』
6位、マイクル・コナリー、『エコーパーク』
7位、サラ・ウォーターズ、『エアーズ家の没落』
8位、ルイス・ベイヤード、『陸軍士官学校の死』
9位、ジェフリー・ディーヴァー、『ロードサイド・クロス』
10位、ジョー・ウォルトン、《ファージング三部作》の一作目、『英雄たちの朝』
という感じ。
『愛おしい骨』が1位とは意外だったなぁ。
『ラスト・チャイルド』か『ファージング三部作』あたりがくると思ってたから。
ってゆうか、『ファージング』はなぜ三部作ではなく、個別での集計なのか疑問。
あれは三部作合わせての評価とすべきなのに。
今年は、国内よりも海外の作品が大豊作だったらしい。
だから、1位とか2位とか関係なく、トップ10は全部1位並だと思っていいのではないか。
これで翻訳ものがもっと売れればいいんだけど。
ところで去年からちょぴりリニューアルした『このミステリーがすごい!』だけど、今年は去年よりもページが増えた。(巻末の短編小説が長いだけかもしれないけど)
そのかわり、紙の質が落ちて、安っぽく破れやすい紙になってしまっているw
それは良いとしても、巻頭の《映画化主演俳優女優インタビュー》とか、《著名人が選ぶ~》とかは、あきらかにいらない。
ランキングページの仕様も、投票者のコメントのページも、一昨年までの『このミス』より悪くなっている。
一般ウケを狙って躍起になっているのだろうけど、なんだか無駄に俗っぽくなってしまっただけのような気がする。
個人的には、巻末の短編もいらない。
(せいぜい一編だけでいいと思う)
前の仕様に戻したほうが良いんじゃないですか宝島社さんw
早川書房の『ミステリが読みたい!』のほうが良い作りでしたよ今年は。
マニアックさを失くさないでほしいものです。
まぁ、ランキングはあくまでも目安ですけどね。
今年の一番のダークホースは、『アルバトロスは羽ばたかない』だと思うw