現代SF作家のオリジナルアンソロジー第2弾、『NOVA2』
- NOVA 2---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)/東 浩紀
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前回よりも、作家も作品もバラエティに富んだラインナップになっている。
個人的に気に入ったのは、恩田陸の『東京の日記』、曽根圭介の『衝突』、東浩紀の『クリュセの魚』、新城カズマの『マトリカレント』、津原泰水の『五色の舟』、宮部みゆきの『聖痕』。
『衝突』の作者は、ミステリ/ホラー畑の作家だが、一番SFっぽかったかもしれない。
『クリュセの魚』は、「~だった。」、「~した。」、「~た。」など、終始「た。」で終わる文章に違和感を感じたが、ストーリーは抒情的な火星SFで良かった。
宮部みゆきと津原泰水は、SF的にはともかく、小説家としては圧倒的に素晴らしい。
ケタ違いの筆力を感じる。さすがだ。
今年の末には、『NOVA3」が出る予定とのこと。
ちなみに読み方は、『ノヴァツー』ではなく、『ノヴァに』らしい。