三浦しをんの『秘密の花園』




秘密の花園 (新潮文庫)/三浦 しをん



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珍しく、純文学系を紹介。


ミステリーでも、恋愛小説でもないような気がするので、おそらく純文学だと思う。青春小説かな。




『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞を受賞し、『風が強く吹いている』が映画化もされた著者の作品。




女子高に通う、三人の少女たちの、それぞれの秘めごと。




甘美な痛みを含んだ流麗な文章によって、自分のなにかが《壊れてしまう》ことへの追悼のような日々が描かれる。




《痛み》は時に、人を壊してしまうけれど、痛みのない人間はどこかつまらないようにも思う。




個人的には、「洪水のあとに」の主人公である、那由多が好き。