藤崎慎吾の『鯨の王』



鯨の王 (文春文庫)/藤崎 慎吾
¥1,040
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宇宙SFや、海洋SFでおなじみの著者による、鯨SF(たぶん)。



ダイマッコウと名づけられた、シロナガスクジラよりでかいマッコウクジラが、超音波と思われる特殊な力で、海に入る人間(潜水艦とか)を次々に殺戮していく。

この描写、結構怖い。ダイマッコウすげぇ。



鯨の生態に関する薀蓄も豊富だし、色んな人間の色んな思惑が絡み合うストーリーは、ハラハラドキドキで一気に読ませる。



一つ残念なのは、テロリストの男(若者)の幼稚さ。

それだけが、なんだか話から浮いていて、「なんなんだよお前。どっか行けよ」と思ってしまうw



海中の様子や、ダイマッコウの姿など、映像で見てみたい気がする。