乾ルカの『夏光』
- 夏光/乾 ルカ
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著者のデビュー作である、短編集。
ファンタジックホラー系の作品だが、恐いというよりは、切なく、物悲しい読後感。
『世にも奇妙な物語』風な感じ。
文章は結構上手で、文学的。
風景描写など、語彙が豊富で巧みだが、やや流麗さに欠けるきらいもある。まぁ許容範囲ではあるけど。
個人的には、表題作の『夏光』と、『夜鷹の朝』、『Out of This World』が好き。
『は』、はアホみたいな話だが、結構恐い。
そういえば、つい最近、この著者の『あの日にかえりたい』が、直木賞候補になった。
惜しくも受賞は逃したが、次回はぜひ受賞しいてほしい。
ちなみに、この《乾ルカ》というペンネームは、《犬いるか?》が由来だというのは本当だろうかw