池上永一の『シャングリ・ラ』
- シャングリ・ラ 上 (角川文庫)/池上 永一
- ¥780
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近未来の日本。人々は、〈アトラス〉と呼ばれる、積層都市に住む富裕層と、地球温暖化の影響で、密林と化した地上に住む貧困層とに別れていた。
細かい設定は、長くなるので割愛しますが、この小説の魅力は、なんと言っても、ブッとんだキャラクターとストーリー。
ブーメランを操る主人公のゲリラの女の子とか、最強の美人ニューハーフとか、経済を牛耳る十代の女の子とか、殺人マシンのような女医とか、十二単を着て牛車に乗るお姫様とか、みんなキャラが濃い濃い。(主に、女子率高し)
跳梁跋扈の波乱万丈、とにかく面白い近未来SFです。
ちなみに、この世界では、経済は、炭素経済というものに移行しています。
炭素税なるものが存在する、炭素社会なのです。
現実の世界も、近々このような炭素社会になるのでは?と思えてなりません。
まさに、近い未来を先取ったSF小説。
この小説がSFじゃなくなる日も近いかもしれません。