最近、あるいは数年前からたまに聞くことがある(実際はブログやサイトで読んだことがある)のだが、どうやらモーニング娘。には、『黄金期』、または『黄金時代』と呼ばれる時代があったらしい。



はて?いつのことだろう。ファン歴10年目になるが、よくわからない。

なんとか考えてみると、多分、『LOVEマシーン』の頃あたりからのことを指しているのだと思う。

じゃあ『LOVEマシーン』からいつまでだろう?『恋愛レボリューション21』ぐらい?それとも『Go Girl~恋のヴィクトリー~』ぐらい?もっと後?もしかして黄金期なんてない?w



結局よくわからない、あいまいナ感じだが、「あの頃は良かった」という思考は、現在と比較しての結論であることが条件だろう。

だが、過去のモーニング娘。と、今現在のモーニング娘。を比較して評価するというのは、実に非論理的でナンセンスであると言わざるを得ない。



問題は大きくわけて2つある。



まず、グループのメンバーがまったく違うという点。

例えば、『恋愛レボリューション21』の頃のメンバーは今の娘。には、一人もいない。

確かに同じグループであるし、先輩方から、その意思や伝統は受け継いでいるのかもしれないが、実際、まったく違う人たちなのである。今のメンバーが「あの頃のモー娘。は~」という話をされても、正直ピンとこないだろう。「いや、そんなん知らんがな」と思っても不思議ではない。かもしれない。

大体、こういった場合の多くは、観察者の方がいつまでも過去のことにしがみついているものである。本人たちは、とっくにもっと先を見据えているのに、周りだけがグダグダと過去を振り返って賞賛している。彼らがやっと追いついた頃には、本人たちは、もっと遠くへ行っているのだ。

だが、モーニング娘。は、卒業、加入を繰り返す、特殊なグループであるから、こういった混乱が生じることは仕方がないことなのかもしれない。この制度のおかげでプラスになったこともあれば、マイナスの要素になってしまったこともあるだろう。そのことについては今は触れません。



そしてもう1つ、『時代』が違う。



これは『社会』あるいは、『世の中』といったほうがいいかもしれないが、まず、今はCDが売れない時代だ。

パソコンやケータイで簡単に音楽が聴ける(買える)し、ネット環境があれば、動画サイトなどで無料でPVなどが見られる。これは10年前とはまったく違った環境と言っていいだろう。

そして、これは完全な私見だが、最近は個人主義の時代になりつつある、ということだ。

これもネットの普及が、要因として大きい。社会全体を見渡して、みんなが集う場所に集い、みんなが求めるものを求めていた時代とは異なり、今は自分が求めるものをピンポイントに手にすることができる。余計なものは見なくていい。自分が好きなものだけを求めていられるのだ。

こういった反応を危惧してか、最近のドラマや映画などのフィクションには、『人との繋がり』や『絆の大切さ』などを主題にしたものが多い。これは逆説的に見れば、社会はそういったものを、あまり求めていないのだ、と言える。個人主義に馴染めない人間が、薄れゆく人情の衰退を懸念してこういったフィクションを作るのだ。

どんどん話がそれて行くな。戻そう。

要は、昔のような大流行、社会現象などは、現代の社会には極めて稀なこと、ということである。

どれだけ、「流行っています」、「社会現象になった」などと言ったところで、ある一部の人間、あるいはメディアで普及しただけに過ぎないのだ。昔のように、『誰も彼もが知っている』なんてことにはならない。

このことも、モーニング娘。(に限らないが)にとってはマイナス要因であり、昔とは違う条件であろう。



以上のような理由から、過去の娘。と今の娘。を比べることに意味は無い、と結論できる。条件が違いすぎる二つ(過去と現在)を比べてもしょうがないのである。



ちなみに自分は、「あの頃は黄金期だったなぁ」と思ったことはない。

「あの頃は(良い意味で)異常な人気だったなぁ」と思うだけである。

そして、今の娘。が一番好きだなぁ、と思う。

昔と比べて、ということではない。純粋に、今の娘。が大好きなのだ。

そう思うんだから、しょうがない。

こればっかりは、しょうがない。



(あぁ……論文みたいな文章になっちゃったなw真剣に語ってみましたよw)