なぜ悪口を言いたがるのか?ということについて書いたが、じゃあその悪口を言う人間はなぜ現れたのか?(あるいは増えたのか)。

答えは簡単だ。その対象に人気があるからだ。
「なんだ結局好きなアイドルを褒めたいだけか」と思うかも知れないが、そんなこととは関係なく、これは事実だ。そこに感情論が顔を出す余地は無い。

人気があるということは、色々な人間が注目するということだ。
すると必然的に、『合わない人間』、『嫌う人間』が現れる。
人気があればあるほどその確立は高くなる。

例えば、別のジャンルの話ではあるけれど、「1Q84」という本がベストセラーになった。
Amazonなどのレヴューを見ると、批判的な感想がわりと多い。
これは、今までその対象に興味など無かった多くの人間が、その人気ゆえに手を出したからだ。
もっとマイナーなものは、ほんの少しのファンがちらほらと絶賛しているに過ぎない。マイナーだから批判もされないのだ。

要するに、『人気があるから悪口を言う人間も出てくる』という道理である。

悪口を言う人間は、その行為が、他ならぬ『嫌いな(この場合は)アイドル』の人気の高さを自ら証明している、という皮肉な事実に気付いているのだろうか。

言い換えれば、批判の声というのは、成功の証しでもあるのだ。