日本の中の熱帯、植物園の温室を訪ねて
日本の中の熱帯、植物園の温室を訪ねて
-咲くやこの花館・京都府立植物園・東山動植物園&牧野植物園-
Rainbowtown FM・Stand by Me (レインボータウンFM)
2021年4月1日(木) 14:00~ 15:00
出演者 フリーライター・上島善之
下記のHPので聴くことができます。画像も見ることができます。右上のYouTube Liveをクイックしてください。
新コロナ禍の中、今年になってもまだ外旅行もままなりません。東南アジアの熱帯雨林にもなかなか行くことができない状況です。そこで前回に引き続き日本の植物園にあるいくつかの「温室」を中心にお話しします。
春先の最もいい季節、身近にある温室を訪ねて熱帯の雰囲気を感じてもらえればと思います。
■咲くやこの花館(大阪市)
花博記念公園鶴見緑地内にある。鉄骨造の総ガラス張りで、地上2階建、高さ約30m、建築面積約4,750㎡、延床面積約6,890㎡の建物で、国内最大級の大温室となっている。
1990年に開催された国際花と緑の博覧会の大阪市のパビリオンとして建設された。約5500種、15000株の植物が栽培展示されている。建物は約5000枚のガラスが用いられ、外観は水面に浮かぶ睡蓮をイメージしている。
ブルボフィルム・ファレノプシス ラン科 パプアニューギニアに自生。葉は1メートルから2メートルに。世界最長の葉を持つラン。
■京都府立植物園(京都市)
京都市左京区にある植物園で、日本で最初の公立植物園として、1924年1月1日に開園した。園内には観覧温室のほか、正門花壇、はす池、ばら園など20ほどのエリアがある。面積24ヘクタールの広大な敷地に約12000種類、約12万本の植物が植えられている。
観覧温室の外観は池に浮かんだ金閣寺のイメージと、北山連峰のシルエットを取り入れたデザインとなっている。延床面積約4,694㎡、高さが最高14.8mの内部は、8つの部屋で構成されている。回遊式で段差のない延長460m順路に従って進むと景観が変わり、一巡すると熱帯の様々な植生が観賞できるようになっている。展示植栽植物は約4,500種類で日本最大級の温室。
グズマニア
半木の森 下鴨の地に残された山城盆地の原植生がそのまま残されている。
■東山動植物園(名古屋市)
東山動植物園は、愛知県名古屋市千種区東山元町の東山公園内にある市営動植物園。1937年に開園した。
59ヘクタールの広大な園内には、動物園(本園・北園)、植物園、東山スカイタワー、さらに遊園地が併設されている。
植物園は動物園の開園に先立ち、1937年3月3日に開園した。植物園内の大温室の前館は開園当時のもので、現存する温室では日本最古となっている。当時は「東洋一の水晶宮」と呼ばれ、2006年12月には重要文化財となった。温室は2014年から工事が続き、2021年春の再オープンの予定。
ムクナ・ベネッティ ニューギニア原産のマメ科のつる性常緑樹で、華やかな赤色をしている。ツルる性植物の内、最も美しい花を咲かせるとも言われている。
開設当時の温室
■牧野植物園(高知市)
1958年に牧野富太郎の業績を記念する建物として、五台山に開園した。1999年に牧野富太郎記念館本館が開館し、リニューアルオープンした。2010年は新温室がオープンしている。
温室はみどりの塔が入り口で、大木の洞窟をイメージした高さ9mの塔となっている。その壁面にはアコウを植栽してある。ジャングルゾーン、ウォーターガーデンや乾燥地の植物など開放的な空間となっている。
温室入り口の緑の塔
アリストロキア・ギガンティア
今週初め、兵庫県立淡路島夢舞台の「奇跡の星の植物館」を訪れてきました。最後にご紹介したいと思います。とてもユニークな植物館です。