ゾウのズボンから、ポロンと
何かがたれ落ちた。
五万人の観衆は、固唾をのんで、
ゾウのズボンを見守っている。
それは何かはよくわからないけど、
それについて、
評論や解説をするものたちが
あらわれた。
ブラーんと前後左右に揺れ、
揺れの力が無くなったと思うと、
ゾウは器用に鼻でそれをパチーンと
はじいた。
五万人の大歓声が一斉にわき上がる。
中には興奮しすぎて気絶するモノも
あらわれた。
10mほど上空にはじかれたソレは
ふわふわと、優雅に宙を舞っている。
時には風邪に揺られ、角度をかえ、
太陽の光を反射しながら、
キラキラと神々しく輝いている。
もう少しで地面に落ちる。
ゾウが再びはじく準備をして、
鼻を元気よく動かしている。
勢いよくゾウが鼻を伸ばして、
はじこうとするが、
接触する瞬間、ソレは角度を変え、
ストンと地面に落ちた。
五万人の観衆は一瞬のうちに
落胆し、狂乱してあばれるものも
あらわれた。