坂道を転がるようにくだる。

体中にすり傷ができる。

悪魔に魂を売れば、

傷の数だけ強くなれるという。

ひとつ、またひとつ、

身体に傷がつくたびに、

力がみなぎってくる。

あふれ出る力が抑えきれない。

うさぎを喉元からかみ殺し、

ライオンをヘッドロックでしとめる。

だけど、だんだん、自分が自分では

なくなってくるようで、

頭の中の悪魔と自問自答を繰り返す。

悪魔が身体から抜け出した瞬間、

千箇所の傷から一度に血が吹き出る。

どこかで、聞いたことがあるような、話だ。