(最終更新日:2024年2月4日)

 

私は学生時代から都市風景の撮影が趣味で、スペイン・ポルトガルや中南米の主要都市へ旅行して写真を撮ってきました。ここではこれまでに撮影した写真を都市別に紹介して参りたいと思います。中南米というとマチュピチュやウユニ塩湖、イグアスの滝等の歴史遺産や自然が有名ですが、都市風景も中々に魅力的です。

 

今回はスペインの首都マドリードです。中南米への最初の駐在の後、旧宗主国であるスペインの首都が見たくて2015年にマドリードへ旅行しました。マドリードには一見して重要な歴史的建築物であるとわかるような壮麗な建物があちこちに点在しており、かつての植民地帝国の威厳が感じられます。また鉄道・地下鉄・バスや街路等の公共インフラがよく整備されているため、その街並みは中南米のどの大都市よりも都会的・先進的であり、ヨーロッパと中南米の違いが実感できます。

 

Gran via (Aug.2015)

マドリード中心部の大通りで観光の拠点。グランビアには写真の如くクラシカルなデザインの建物が集まっているが地上階部分はほとんど銀行の支店やブティック、カフェ等に改装されており、歴史ある街並みと現代的な商業活動が融合している。

 

Vista panorámica de Madrid (Ago.2015)

宿泊したホテルの屋上から撮影した市街のパノラマ。マドリード中心部は景観保護の為の建築規制により現代的な高層ビルはほとんど見当たらない。

 

Vista desde azotea de Cílculo de Bellas Artes (Ago.2015)

マドリードのホテルや美術館にはテラスカフェやバーが併設されているところが多く、マドリードのパノラマを眺めることができる。逆に、高層ビルの展望室のような施設はほとんどないので、マドリードの市街のパノラマ写真を撮るなら景色の良さそうなテラスカフェ・バーに行くのも手。この写真はCílculo de Bellas Artesという美術館のような施設の屋上テラスから撮影したもの。

 

Vista desde azotea de Cílculo de Bellas Artes (Ago.2015)

上の写真と同じ場所から撮影した写真。中南米の大都市と比べて整然とした観がある。

 

Vista Nocturna de Madrid (Ago.2015)

上の写真の夜景版。マドリード中心部の夜景は光量が乏しく、残念ながら美しい夜景とは言い難い。

 

Vista desde azotea de Cílculo de Bellas Artes (Ago.2015)

同じくCírculo de Bellas Artesの屋上テラスからの眺め。右奥に高層ビルが集まるCuatro Torres Business Areaが見えるが、この辺りがマドリードで唯一現代的な高層ビルが集まるエリアである。

 

Palacio de Cibeles (Ago.2015)

1919年に中央郵便局として完成し、2007年以降はマドリード市庁舎となっている壮麗な建築物。旅行書等ではシベレス宮殿と訳されているが、日本語の宮殿が基本的に王侯貴族の住居を指すのに対してスペイン語のpalacioは公的機関の大規模な建造物も含むので、"宮殿"という訳には違和感があるが、他に良い和訳もなさそうだし宮殿っぽい外見ではあるのでやむを得ないところか。

 

Edificio España (Ago.2015)

スペイン広場に面して立つ高さ117mの大規模な建築物で、1953年の完成当時はスペインで最も高い建物だったらしい。現在はスペインの世界的なホテルチェーンRIUの本店が入っている。ホテルのホームページを見ると上層部にテラスカフェ・バーがあり景色が良さそうなので次回行ってみたい。

 

Palacio Real (Ago.2015)

1764年以降スペイン王室の王宮として使用されている白亜の建築物。現在は王室の住まいではなく式典等に使用されているらしい。

 

Catedral de la Almudena (Ago.2015)

王宮の向かいに立つ、マドリードの守護聖母アルムデナを祀った大聖堂。

 

Casa de campo (Ago.2015)

王宮の西に位置する巨大な自然公園。王宮から眺めると手つかずの自然が彼方まで広がっているように見え、マドリードのような大都市の中心に大自然が広がっているところに南欧的な長閑さが感じられる。

 

Vista de las calles de Madrid (Ago.2015)

マドリード中心部の街並み。何てことのない普通の通りにこのような豪壮な建物が出てくるのがヨーロッパの大都市らしいところ。

 

Vista de las calles de Madrid (Ago.2015)

中南米の大都市でも似たような風景が見られるが、中南米では古い建物は手入れがされずに老朽化していることが多いので、世界遺産等の観光地でない限りこのような建物が集まる地区は退廃しているように見えてしまう。マドリードに限らずヨーロッパでは古い建物をリフォームして使い続けることに優れているように思われるが中南米との違いはどこにあるのだろうか?

 

Puerta de Europa (Ago.2015)

マドリードでは珍しい現代建築のランドマークで、1996年に完成した高さ114mのツインタワー。その名の通り2棟のビルがゲートのように配置されている。

 

Cuatro Torres Business Area (Ago.2015)

市の北部に位置する、4棟の高層ビルから成る商業地区。4棟のビルは2004年~2008年にかけて完成したもので220~250mの高さを誇り、写真で最も左に位置するTorre Caja Madridがスペインで最も高い建築物(250m)。この地区は元々レアルマドリードの所有地でトレーニング施設が集まっていたようだが、地価の高騰やクラブの経営難でマドリード市に土地が売却されることになり、最終的に土地は4つに大企業に売却されそれぞれの企業が本社ビルを建設したとのこと。マドリードへ旅行した目的の一つがこのビル群の写真を撮ることであったが、4棟を収まりよく撮影するのが想像以上に難しく、タクシーで周辺を回って撮影場所を探したのだがイマイチ良い場所を見つけられず、後悔が残った。

 

Cuatro Torres Business Area (Ago.2015)

この写真は上の写真とビジネス地区を挟んで反対側から撮影したが、イマイチであった。せめてアパートが入らなければ緑の上にビルが浮かび上がるような写真になったのだが。いつかリベンジしたい。

 

Cuatro Torres Business Area (Ago.2015)

この写真はビルの足元から撮ったもので、よくある構図ではあるが、こういう写真が撮りたかったわけではない。

 

Aterrizaje en Madrid (Nov.2019)

2019年にアルゼンチンへ出張した際、経由地のMadridで着陸時の風景を撮影した。やはりCuatro Torres Business Areaの4棟のビル以外にはほとんど高層建築が見当たらない。