この記事では、元ひきこもりのカウンセラーが自身の体験談を語ります。

 

人付き合いを断っていた私が、20代の後半から、少しずつ外の世界に飛び込んでいくことでいろんな出会いを体験することができました。

 

不登校やひきこもり状態にあるお子さんと向き合うヒントになれたら嬉しいです。

 

こんな方におすすめです!

・不登校や引きこもりのお子さんがいる方

・体験談を聞いてみたいと思われる方

・課題解決のヒントを知りたい方


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この記事を書いた人
▫️不登校・ひきこもり専門公認心理師なかがわひろか
▫️学校・PTA・自治体での不登校・ひきこもり講演多数
▫️これまで280組以上の親子のサポートを行う
▫️自身も不登校・ひきこもりを経験する

 

▶︎不登校・ひきこもりだった時期

 

 

私は中学2年生の頃に不登校を、そして新卒で働き出した会社でものの10ヶ月ほどでパニック障害になり、そこから療養という名のひきこもり生活を送っていたことがあります。

 

不登校の頃も、特に最初の頃は毎日落ち込んで、どうして自分は学校に行けないんだろうと思い悩んでいました。

 

しかし学生時代は、「まだ高校がある」「大学がある」と「希望」を持つことができました。「なんとかなる」という思いもあったと思います。

 

実際中学3年生で再登校し(とはいえよく休んでいたので、定義上は不登校のままですが)、高校は非常にマイペースにバンド活動をしたりしてのんびり過ごしていました。

 

大学も勉強は大変でしたが第一志望に受かり、平々凡々とした日々を謳歌していました。

 

就職活動も正直あまり苦労しませんでした。というか私は就活がとても楽しかったので、大学生活で最も充実していた期間だったと言っても過言ではないです。

 

仕事もベンチャー企業だったので、若いうちから他の会社ではあり得ないことを任せてもらっていました。

 

▶︎思いもよらぬパニック障害

 

しかしストレスをうまく処理することができておらず、気付かぬうちに身体は悲鳴をあげていました。

 

ある朝起きづらく、それでもなんとかスーツを着て電車に向かうのですが「乗れない」のです。

 

すぐに心療内科で診断を受けて「パニック障害」だと。すぐに会社は動いてくれて、実家に戻ることになりました。ここからが地獄でした。

 

毎日の焦燥感「自分はもう社会から逸脱してしまったんだ……」という絶望感。

 

あの頃は毎日がどん底の日々でした。

 

▶︎ある青年との出会い

 

 

ひきこもり生活が始まり、人との付き合いもほとんどなくなりました。そんな生活が2年ほど過ぎた頃、ある引きこもりの青年の家庭教師を人伝に受けることになったのです。

 

ひきこもりがひきこもりを家庭教師するというなんともシュールな展開でしたが、これが大きな転機になりました。

 

5年間ひきこもっていた方だったので私より筋金入りです。しかし1年間毎週会うようになると、みるみるうちに変化していきました。

 

開始2ヶ月でアルバイトを始め、さらに専門学校も探して決めてきました。

 

半年ほど経った頃に家族とも一緒にご飯を食べるようになり、お出かけもするようになりました。一年後面談を終えたときに「お母さんと一緒に話せるようになれたのが良かった」と言ってくれたことが、とても嬉しかったです。

 

▶︎これを事業にしてみよう

 

そこから、不登校やひきこもりを経験している方の家庭教師としてポツポツと仕事が入るようになりました。

 

元々起業しようと思ってベンチャー企業に入りました。「もしかしたら自分はこれなのかもしれない」そう思って、事業として成立させるようになり、それが今の仕事となっています。

 

そうして2011年2月に不登校・ひきこもりの心理相談室OFFICE NAKAGAWAを開設したのです。

 

▶︎この頃にあることも始めた

 

時期を同じくして、この頃にもう一つ後の自分にとっても大きなことを始めました。それが「弾き語り」です。

 

とある深夜に地元のライブバーに紅茶を飲みに行ったことがきっかけで弾き語りで歌を歌うようになりました。

 

音楽からは大学時代から遠ざかっていましたが、「やってみよう」と思い、バーに行った3週間後にはそのバーの弾き語りイベントに立っていました。それまで弾き語りなんてやったこともなかったのに、です。

 

しかも曲は一曲だけカバーを歌いましたが、あとは全部オリジナル曲です。今この話をしても驚かれます。確かにそれまで一曲も完成したものを持っていなかったのによく3週間で準備できたなと思います。そしてその頃に歌った曲は今でも歌っています。

 

実は、コロナもあったし、10年ほどやったので、「もう弾き語りはやめよう」と思ってやっていなかったのですが、今年ふと思い立ち、地元のイベントに出演させてもらったのです。

 

【イベント出演動画】

 

▶︎音楽から学んだこと

なかがわひろか ライブ画像

 

音楽をやるまでは、あまり友達もおらず、孤独感も持っていました。

 

けれど音楽を通じて、ライブハウスに出演したりするようになると友達が増え、また活動を通していろんな方と触れ合えるようになりました。あの日、あの夜、音楽をやろうと思って本当に良かったと思っています。

 

そして音楽をやってもう一つ良かったことがあります。それは「上には上がいることをリアルに感じられたこと」です。

 

一緒に出演する人の演奏を聴いて「すごい人がいるんだな」と何度も思いました。後にインディーズでアメリカツアーをしたバンドや、超大手レーベルからメジャーデビューした子もします。

 

そこそこ自分もやるかな、と思っていましたが間近彼ら、彼女たちの演奏を聴いて「敵わない人たちもいる」ことを実感することができました。

 

だからこそ、同じ土俵では戦えないから、自分なりのやり方を見つけようと、と思えたのかもしれません。もし周りにそんな人たちがいなかったら、もっと調子に乗って、傲慢な人間になっていたかもしれません。

 

▶︎音楽から学んだこと

 

正直学生時代や、新卒の頃の自分は、「調子に乗っていた」タイプでした。けれどパニック障害になり、同期がどんどんキャリアを積んでいく姿を見て、次第に謙虚さを備えるようになってきたと思います。それが音楽を始めた際にも感じさせられました。

 

もし皆さんのお子さんが勉強であったり、スポーツであったり、音楽などの世界で「それなりに」できてる子だったら、さらにレベルの高い環境に身を置くことは意義があると思います。

 

挫折することは決して悪いことではありません。自分よりすごい人がいることを実感することで自分に何が足りないかを見出すことができます。

 

また同じ土俵ではなく、違うアプローチで、生きていく道も見つかります。挫折はしないことが大事なのではなくしたとしても、そこから這い上がれるようにお子さんのことを信じることが大切なのです。

 

自分より上の人間がいることを知り、挫折し、絶望し、だけれどそこから自分なりの道を見出すことができるようになります。

 

可愛い子には旅させろと言いますが、もっとすごい人がいる場所を経験してもらうことは例え一度落ち込んだとしてもその体験がお子さんの新たな道のスタートになります。

 

▶︎ひきこもり経験も今は大事な過去

 

 

私はパニック障害や、音楽を通して、周りの人間に自分よりもすごい人がいることを痛感しました。

 

上には上がいることを知ったからこそ、自分の武器はなんだろうと考え続けることになりました。

 

人生何が転機になるかわかりません。たまたま出会ったご縁によって私も自分の人生でやりたいと思えることに出会うことができました。

 

そして音楽をやることで、上には上がいることを知ることができました。だからこそ自分の武器がより分かるようになったと思います。

 

彼ら、彼女たちにはないものはなんなのか。そのことを考え続けて、自分なりの武器をさらに磨いていきたいと思っています。

 

今絶望の中にいるお子さん、そしてお子さんと日々向き合っている親御さん方。今の経験はできればしたくなかったことかもしれません。

 

今すぐに思えなくてもいいのです。しかしきっとこの体験は、もしかしたら未来の誰かの心の支えになることがあるかもしれません。

 

少なくとも一人、絶望の中から這い上がってきた人間がいます。きっとできることはある。そのことは忘れないでください。

 

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■-Profile-■
なかがわひろか プロフィール写真
初めまして、不登校・ひきこもりカウンセラーなかがわひろかです。
 
私は中学2年生の頃に不登校を、そして新卒で入社した会社でパニック障害を患ったこと経験があります。
 
この頃の経験をきっかけとし「心の問題で悩む人たちの助けになりたい」と思い心理相談室OFFICE NAKAGAWAを2011年に立ち上げました。これまで280組以上の親子のサポートや8050問題にも取り組んでいます。
 
学校に行けなかった頃「どうして自分は行けないんだろう」と思いました。パニック障害を療養中は「自分はもう社会に適応できないんじゃないか」と思いました。
 
きっとお子さんたちも同じような思いを持たれていると思います。そして親御さんもどうサポートしていいかわからず、不安な状態にいらっしゃるのではないでしょうか。
 
私自身出会った人たちのサポートによって、再登校し、再び社会で働けるようになりました。自分もそんな人たちのような存在になれたらと思い事業を立ち上げました。
 
私が得意としている分野は次の3つです。

1. 不登校やひきこもり、またそのご家族のケア

2. 心理療法を応用した学習サポート

3. 親子の関わり方

今が一番辛い時期だと思います。でもきっと脱け出すことができます。どうやったらいいのかという「具体的な方法」について一緒に考えていきましょう。