質問:
不登校中の高校生の親です。
毎日昼過ぎまで寝て、
ぼーっとしています。
学校のことや進路のことを真剣に考えようとしません。
いつまでこんな怠けた生活が続くのでしょうか?
(40代 女性)
お返事:
このご質問にお答えする前に、
ある実験についてお伝えします。
大学で行われた実験ですが、
被験者である学生さんが次の二つのグループに分けられました。
学生さんたちの前には
・とてもおいしそうなクッキー
・(決して好んで食べるものではない)ハツカダイコン
が置かれました。
半数の被験者には「二〜三枚のクッキーを食べる」ように指示し、
残りは「少なくとも二〜三個のハツカダイコンを食べる」ように指示します。
(目の前にはどちらもクッキーもハツカダイコンも置いてあります)
この実験後、複雑なパズルの課題が出されます。
これはどう考えても絶対に解けない仕組みになっています。
研究者は、大学生がむずかしくてストレスのたまる課題をどれだけ長く続けられるかを
確認しました。
さて、①クッキーを食べると言われた被験者と、②ハツカダイコンを食べると言われた被験者、
どちらが、より長くパズルの課題に励んだでしょうか?
答えは、①クッキーを食べると言われた被験者です。
実際の平均値は、①のグループが19分、そして34回の試行錯誤を繰り返した一方で、
②のグループは8分、さらに19回の試行錯誤で終わりました。
これは何を指し示しているか?
ハツカダイコンを食べる、と言われたグループは、
目の前の美味しそうなクッキーを「我慢」するために、
自己管理をしたのです。
しかしクッキーを食べるグループは、我慢をする必要がありませんでした。
これは「自己管理は消耗する」ということを示した実験です。
自分で自分を律することは、とても体力を消耗することなのです。
さて、ここまでお伝えした上で、今回のご質問にお答えします。
不登校や引きこもりというのは、
実際になられるとよく分かるのですが、
「毎日毎時間悶々と考えている」のです。
このまま自分はどうなってしまうのだろう?
自分はもうダメではないのか?
学校に行かないといけないのは分かってる。でもできない・・・
ボロボロになりそうな自分をなんとか支えながら
毎日を生きています。
周りから見ると考えているだけなので、
「ぼーっと」しているように見えるかもしれませんが、
彼ら、彼女たちの頭の中では、
「もう考えたくないけれど考えてしまう」くらい動いています。
疲弊するまで考えているので、
他のことを考える余裕が出ないのです。
だから、活動的になれず、
昼過ぎまで寝たり、何も考えなくて済む受け身の行動(テレビ鑑賞など)を
長時間行うようになります。
これを周りからは「怠けている」と捉えてしまうのです。
決して怠けているのではなく、
限界いっぱいいっぱいまで、
毎日悩んでいます。
他のことを考える、行動する余裕が生まれないのです。
このことを周りのサポートする方々はご理解を頂けたらと思います。
しっかりと考え抜き、
ちゃんと自分と向き合う時間が取れたと実感できたとき、
心に余裕が生まれます。
余裕が生まれたときに、将来の事を考え、
行動に移すようになります。
心に余裕を生むためには、
「安心して悩める環境」が必要になります。
子どもたちは子どもたちで、
日々悩み生きています。
そのことを知り、
建設的に悩めるような、「安心」のある場を
大人はサポートしていくことが重要なのです。
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ご相談は下記をご参考ください(ホームページにリンクしています)
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毎日昼過ぎまで寝て、
ぼーっとしています。
学校のことや進路のことを真剣に考えようとしません。
いつまでこんな怠けた生活が続くのでしょうか?
(40代 女性)
お返事:
このご質問にお答えする前に、
ある実験についてお伝えします。
大学で行われた実験ですが、
被験者である学生さんが次の二つのグループに分けられました。
学生さんたちの前には
・とてもおいしそうなクッキー
・(決して好んで食べるものではない)ハツカダイコン
が置かれました。
半数の被験者には「二〜三枚のクッキーを食べる」ように指示し、
残りは「少なくとも二〜三個のハツカダイコンを食べる」ように指示します。
(目の前にはどちらもクッキーもハツカダイコンも置いてあります)
この実験後、複雑なパズルの課題が出されます。
これはどう考えても絶対に解けない仕組みになっています。
研究者は、大学生がむずかしくてストレスのたまる課題をどれだけ長く続けられるかを
確認しました。
さて、①クッキーを食べると言われた被験者と、②ハツカダイコンを食べると言われた被験者、
どちらが、より長くパズルの課題に励んだでしょうか?
答えは、①クッキーを食べると言われた被験者です。
実際の平均値は、①のグループが19分、そして34回の試行錯誤を繰り返した一方で、
②のグループは8分、さらに19回の試行錯誤で終わりました。
これは何を指し示しているか?
ハツカダイコンを食べる、と言われたグループは、
目の前の美味しそうなクッキーを「我慢」するために、
自己管理をしたのです。
しかしクッキーを食べるグループは、我慢をする必要がありませんでした。
これは「自己管理は消耗する」ということを示した実験です。
自分で自分を律することは、とても体力を消耗することなのです。
さて、ここまでお伝えした上で、今回のご質問にお答えします。
不登校や引きこもりというのは、
実際になられるとよく分かるのですが、
「毎日毎時間悶々と考えている」のです。
このまま自分はどうなってしまうのだろう?
自分はもうダメではないのか?
学校に行かないといけないのは分かってる。でもできない・・・
ボロボロになりそうな自分をなんとか支えながら
毎日を生きています。
周りから見ると考えているだけなので、
「ぼーっと」しているように見えるかもしれませんが、
彼ら、彼女たちの頭の中では、
「もう考えたくないけれど考えてしまう」くらい動いています。
疲弊するまで考えているので、
他のことを考える余裕が出ないのです。
だから、活動的になれず、
昼過ぎまで寝たり、何も考えなくて済む受け身の行動(テレビ鑑賞など)を
長時間行うようになります。
これを周りからは「怠けている」と捉えてしまうのです。
決して怠けているのではなく、
限界いっぱいいっぱいまで、
毎日悩んでいます。
他のことを考える、行動する余裕が生まれないのです。
このことを周りのサポートする方々はご理解を頂けたらと思います。
しっかりと考え抜き、
ちゃんと自分と向き合う時間が取れたと実感できたとき、
心に余裕が生まれます。
余裕が生まれたときに、将来の事を考え、
行動に移すようになります。
心に余裕を生むためには、
「安心して悩める環境」が必要になります。
子どもたちは子どもたちで、
日々悩み生きています。
そのことを知り、
建設的に悩めるような、「安心」のある場を
大人はサポートしていくことが重要なのです。
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