進撃の巨人読了・・・。
以下完全ネタバレあり
いやー・・・。
なんつーか・・・無いなー・・・。
そんな奇をてらわずに、エレンと仲間たちが適当な敵の親玉を一緒に倒して終わりとかでいいじゃん・・・。
マーレ編が始まってから主人公であるエレンが終始達観、ウジウジしてるから今までの爽快感がまるで無い。
みんなキャラに感情移入して読んでる訳なんだからさぁ、いきなり主人公豹変はやっちゃダメでしょ。
漫画で成功した試しがほぼないよ。
やるなら読者が納得する理由を描いていかないと読んでいてストレスにしかならない。
というかまぁ、言ってしまえば10巻辺りからもうネタ切れだったのかもしれないけど。
明らかに展開が鈍ってキレが無くなってたし。
もしくは最後まで大筋は決まっていたけど、漫画が上手いので序盤キャラクターが生き生きしすぎて、後半の展開が陳腐化してしまった。
もしそうならもっとキャラクターの魅力を生かせる物語に変更すべきだった。
とにかくマーレ編の新キャラのゴリ押しが酷かった。
今まで作品を引っ張ってきた人気キャラを差し置いて、ポッと出のキャラを活躍させる。
これは本当にやってはいけない基本なんだよなぁ・・・。
まぁ、所詮漫画家だしライターのいろはを求めても仕方ない事だけど。
ガビもファルコもフリックも良いキャラだとは思う。
しかし、漫画界の覇権を取った序盤の圧倒的な展開において、すでに読者は既存のキャラクターに心を掴まれている訳だからね。
そのキャラ達を差し置いて、新しいキャラ中心の話が始まっても「?」って感じになってしまう。
ライナーなんてマーレ編始まってから悩んで殴られてるだけで終わったし。
まぁ悩むのは良いとしても、結局この漫画の面白い部分は、困難があってもそれを乗り越えていく爽快感や、伏線の謎の張り方の妙であって、それを放棄したら人気が落ちるのは当然な訳で・・・。
結局は作者が自分の漫画の面白い部分を客観的に認識できていなかったのかもしれない。
そしてサシャの雑な殺し方ね・・・。
あれは本当に意味が分からんね・・・。
まぁつまるところ、あそこまで新キャラ投入、話をガラっと変えてしまったのは、大ヒットの後ネタ切れ失速で不評が増えていく中で、作者が重圧に耐えきれなくて過去の栄光を断ち切ってしまったように見える。
もちろんそれはより魅力的なストーリーとキャラクターを用意していない限り下策にしかならない。
むしろ、仮にそこまで追い詰められていたなら長期休載を取って話を練るべきだったと思う。
序盤の全て、中盤の端々の展開を見るに、長い時間を掛けて緻密なプロットを練ったのか、天才だったのか、とにかく最上質の物語を味わう事ができた。
だから余計残念でならない。
あの最後の仲間達が喜び合うシーンのやっつけ感よ・・・。
そしてマーレ編に入ってから突然始まる、読者に媚びるような寒々しい擬音ネタも、見たくなかったよ・・・。
そんな事しなくても、もっとマシな物語を作れたはずだよあなたは。