1日のうちで、

気持ちというのは何度も揺れ動く。

相手の言葉ひとつで

何度も上がったり、下がったりする。



ナルシストなまでに強い意志を持っていればいいのだけど、なかなかそうはいかない。

若くてしっかりしたスタッフに出会った。

美しい顔立ちと、スラリとしたプロポーションにテキパキとしたもの言い。


私も若い頃はそんなだった。

怖いものはなかったし、先生方の視線を集めていたと言っても過言ではない。

でも、今はだらが見ても年寄り看護師だ。



外見はともかくとして、

普通は外部から今まで施設の立ち上げの当時から15年も看護業務をまとめてきた管理者の努力を支えたついてきた看護師達にしてみたらなんとも恐れ知らずの

年寄り看護師が現れたのだから

頼りないだろうと思う。

1ヶ月で仕事の流れと患者さんと管理業務を覚えなくていいいけない立場の私にスタッフも不安なのだろう。

やや探りを入れてくる。



「もう、一人で業務に入られました?」

なるほどそうきたか。

入職して5日目の私に質問する内容だろうか?と思いつつ、

初日のほとんどは社長と会社組織の話と管理者の用意された引き継ぎ業務の書類説明で14時まで続き、次の日は別の施設に行ったわけだから、患者さんの名前や施設内訪問看護の関わり方を学んでることを伝える。

「本当は拝見している。」と伝えたいところだけど、急なスタッフの休みなどが入った時に、穴埋めをしてもらわないとならない相手である管理者としてその心配をしてるのだ。



勿論,現場で仕事熱心だった前管理者のやりこなしていた仕事を私に求めている。

不安なのだ。

患者さんの名前を覚えるために、

配膳と配薬に3日間入らせてもらったことを話すと「患者さんは痴呆症の方が多いので、必ずご自分の席に座っているとは限らないのに、薬に関わられたのですか!もし,誤薬があったら大変!」と言ってきた。



なるほど。。

基本中の基本に速やかに気がついた彼女の指摘は的確だけれども、

私はちょいと立場が違う。

なんと言っても1ヶ月で,ほとんどの仕事の流れ以外に管理業務を覚えなくてはならない。

そんな配薬のことで何度もインシデント要因になる項目については理解して入っているに決まってる。

そのことを伝えると

目を丸くしている。

「昨日今日、看護師になったわけではないのよ。そんなこと。誤薬の無いように、薬を手に取り、その日のリーダーに確認をして、患者様を確かめ、更に患者様に薬包の名前を読み上げ、配薬をしていますよ。」と納得するように伝えるが、例外は飲みこまないと言った感じで「それは看護師の先輩なのだからなのですが。。」という。



普通は3ヶ月ほどかけて患者さんを覚えてもらい。。それから担当になってもらい。,私も半年ほどかかった。。と言い始める。

彼女達は何故,社長が今の管理者を辞退させて私を急遽入職させた選択の意味を知らない。




コロナのこと、

ワクチンのこと。

色んなことがあって

管理者がもう、病院から止められるほど

精神的にも身体的にもボロボロになっていることを彼女達は知らない。


まして、病院数は変わらず、

介護施設が増え,更に訪問看護ステーションが増えて、世の中は求人をしても人材不足なのだ。




彼女達を心配させないためにも

安心して働ける職場にしていくためにも

私は考えることが沢山あることを知る。


いやはや。

出来上がったものを崩すには

強い意志が必要だ。

私にできるかな。


急に前の職場が。、

頼りにしてくれていた患者さんの顔が浮かぶ。

試練だな。。