オイラの先妻の長男は今現在25歳。

小さい頃から機械関係の仕事をしたいと言っていた。

オイラ自身は文系の典型みたいな人間だったが、親父は鉄工所を経営したりで工業系。

先妻の兄も商社に勤務していた時に、興味から始めた或る工業機器の研究が実用新案を取り、それを契機に独立して環境機器の会社を作ったり。

そんな周りの影響やら血がさせるのか、本人は高校進学の時に迷わず工業高校に進んだ。

そして工業系の大学に進学予定でいたのだが。

長女は既に大学に進学しており息子の番になったが、運悪くオイラの商売が廃業となった。

こうなると娘の学費やら仕送りで精一杯になり、息子の大学にかける費用は逆さまになっても捻出出来ない状態になってしまった。

息子を呼び大学進学を諦めてくれる様に話した。

息子とすればかなりのショックであった筈、しかし家庭の窮状を理解してくれたのだったが。

高校の就職担当は親身になって探してくれた、やっと応募が決まったのは旭硝子グループ企業、地元では大きな工場を擁する会社。

しかし採用数4名に対し応募は32名、こりゃダメだと思ったら受かった。

2年ちょっと勤務したが、同期が上司の異常な虐めで自殺未遂を起こし、息子は猛抗議したが全く受け容れられず失望して退社。

オイラは、会社自体は優良企業なんで我慢しろと言ったが、息子はあっさりと辞めてしまった。

で、数ヶ月はボ~っとしていたが突然に滋賀県に行くと言いだし、さらっと行ってしまった。

続くガーン