前回の続き。

めちゃくちゃ長いです。


流産の宣告を週末に受けて

平日は仕事中も思い出しては落ち込んで

トイレでこっそり泣いたりしたけど

唯一の救いは出血もなく

胎芽が自然排出されなかったことかな。


前回の診察から3日後、

手術のため12:30の時間指定で夫婦で病院へ。

受付を済ませて待ち合いで少し待つと

手術は私だけだったようで

空いていた個室を夫婦で使わせてもらえた。

(男性手術がある場合は使用できないらしい)


術着に着替えてトイレを済ませ、点滴準備。

(多分)看護師長の方が担当で、

スムーズにしてもらえて良かった。

生理食塩水をまず流されて、

様子を見てから抗生剤の点滴が落とされ

ここから30分は点滴が終わるの待ち。

夫としょーもない話をしたり

気を紛らわせながら待てて良かった。


抗生剤の点滴が終わる5分前に

術前の規則としてトイレに行って

点滴が終わったタイミングで手術室へ。

夫に行ってくるねと言って部屋を出た。


看護師長さんが旦那さんの顔を見ると

安心しますよねって言ってくれたけど

逆に心配させてないか不安になった。

ちゃんと笑顔で行ってきますが言えたかな?

笑顔なのも変なのかな。


歩いて入った手術室には

1度診察をしてもらった事のある

優しくて信頼できる先生が待っていた。

あぁここ先生なら安心だなってホッとした。

手術台に横になって足を固定され

心拍計や心電図など器具を色々付けられた。


ここで先生に、手術で出てくる胎芽に

術後に会うことはできるか聞いてみた。

お気持ちはよく分かるんですけど

会う事はお断りしているんです、

非常に酷な言い方ですが

強い力で吸引するので胎芽の原型が

分からない程の状態になってしまい

その状態を見てしまうと辛いと思うので…

と正直に伝えてくれた。


私はそこまで想像出来てなかった…

それでも本当は会いたかった。

ただ、先生の申し訳なさそうな表情を見ると

これ以上お願い出来なかったし

それでも会いたいんですって言ったら

泣いてしまいそうだったので

分かりましたと言って天井を見上げた。


直ぐに酸素マスクをつけられて

いよいよ手術なんだと更に緊張した。

でも酸素マスクが米のもみ殻のような

フワッたした懐かしい匂いがして癒された。

そのまま麻酔薬が効いてきて

お腹の赤ちゃんに思いを馳せる間もなく

気付いたら手術は終わっていた。

後から思うと、懐かしい匂いは

米の脱穀や精米などをしていた

祖父母と一緒に過ごした時の匂いだった。

もう2人とも亡くなってしまっているけど

きっと赤ちゃんと私に大丈夫だよって

言いに来てくれたのかな。

おかげで無事に手術が終わったよ。

ありがとうね。


術後運ばれるベットの上で

看護師さんと会話していたようだけど、

意識がハッキリしてなくてあまり覚えてない。

後で夫と看護師さんに確認をしたら

出血量やイビキかいてなかったかとかの

確認をしていたらしい…凄いな自分。


それから少しずつ意識がしっかりしてきて

股とお腹の痛みが押し寄せて

じっとしていられない感じだった。

看護師さんに痛み止めをもらって

朝から飲めなかった水を飲めて

身体がしっかり目覚めた感じがした。

点滴が終わったら、今日の夜から飲む

子宮収縮のお薬5日分と、

流産された方へのしおりなどを受け取った。

このしおり…

心に寄り添おうとしてくれてるんだろうけど

なんか過剰な気がして読むのをやめた。

ごめんなさい。

私が過剰に反応してるだけかな。

このしおりで救われる人もいると思う。

けど、逆効果の場合もあるなって思った。

それだけ流産はセンシティブな事だと思う。


指定の時間まで個室で待機して着替え、

トイレ後にようやく待合室へ移動できた。

手術は10〜15分くらいで終わったらしいけど

リカバリーの時間を結構もらったので

この時点で15:30過ぎだった。


そこから20分ほどで内診室へ。

先生は誰だったかあんまり覚えてないけど

多分何度か診てもらった男の先生だったはず。

止血用のガーゼを抜き取られ

股とお腹の痛みが大分楽になった。

子宮の出血などチェックをされて終了。


その後直ぐに診察室へ呼ばれた。

待っていたのは妊娠判定をしてくれた

優しい先生だった。

この先生に妊娠を告げられた時は

嬉しくて泣いていたのに、

今日は辛くても泣かなかった。


子宮の状態も出血も問題なし、

術後1〜2週間は出血が続くので

出血してる間はシャワーのみを推奨された。

(手術当日は絶対入浴不可)

薬を5日分出しているのでそれを飲んで

次は2週間後の診察ということで終了。


滞在時間トータル3時間半くらい、

お会計は手術で1万8千円、

染色体検査前準備費用で1万1千円程。


病院を出てトイレに行くと出血してた。

でも思ったほどでもないし、

夜用ナプキンを付けていたけど

多い日の昼用ナプキンで十分かも。

お腹はなんとなく痛いけど、

普通に生活出来る程度だった。


病院を出た後、

夫は一緒に家にいようとしてくれたけど

気持ちを切り替えるためにも

敢えて予定を作るようにお願いしたので

別行動になった。

私は流石に家に帰ってずっと休んでたけど。

自分でそうしたくせに1人になったら

辛くて悲しくて大泣きした。

もうお腹に赤ちゃんは居ないんだ。

辛い。信じたくない。

でもスッキリした感情もある。

今日が赤ちゃんの誕生日で命日なんだ。

今どんなに辛くても、前向きに生きたい。

今日を悲しむ日にするより

赤ちゃんが頑張った日として記憶したい。

だから前向きに頑張ろう。

今日が次へのスタートなんだ。

この日を一生忘れない。

私の赤ちゃん、ありがとうね。