ニコンには昔から中望遠レンズとして
105mmと言う焦点距離のレンズがあり
ポートレイト用の定番レンズでした。
105mmにはF1.8と言うのもありましたが
使い勝手や、ボケの違いからか、F2.5
を使ってる人の方が多かった気がします。
105/2.5。1954年に初期型が発売され
改良を加えながらのロングセラーと
なったレンズ。自分のレンズ(写真右)は
1970年代のものですが、2016年、今年の
8月に新型(写真左)
AF-S Nikkor 105mm f/1.4E ED
が発売されました。
AFで開放絞りはF1.4です。
見てもらえばわかりますが、とにかく
太い。
なんと言いますか、サンニッパとかの
根元を切ったのか?と言う太さで
昔の105mmと比べるとその大きさが
わかろうと言うものです。
この新型レンズ、Nikonは相当気合を
入れて作っており、Nikon 最高画質の
中望遠レンズ。と言われています。
ググれば講釈はいろいろ出ているので、
細かいコトはともかく、今回のレンズには
「ハイファイ」と言う2次元の写真になだら
かなボケを再現することで3次元的な立体
感や奥行き感を出させる。と言う思想の
設計をうたっているところが注目です。
昔の105mmもレンズ中心から周辺
までの歪曲が少なく、ボケが美しい
ところに定評がありました。
開放だとやや軟調なのですが線も細く、
105mmのF1.8が二線ボケと言われていま
したが、F2.5はそういうのも無かったから
開放F値が1.8より暗いのに、ソッチの
レンズは名玉扱いされていた気がします。
実際に写りを見てみましょう。
まずは、大先輩レンズから。
撮影データ
AI Nikkor 105mm F2.5
Nikon D810
ISO 64
絞り: f2.5
SS: 1/100
撮影データ
AI Nikkor 105mm F2.5
Nikon D810
ISO 100
絞り: f2.5
SS: 1/125
マニュアルフォーカスなので
ピント合わせは確かに面倒です。
ですが、未だに十分キレイな
描写をしており、フリンジや二線
ボケも見あたら無いような・・・、
等倍などにしていくと解像が甘い
のは解ります。
で、次の写真が新しい105mmです。
撮影データ
AF-S Nikkor 105mm f/1.4E ED
Nikon D810
ISO 64
絞り: f1.4
SS: 1/125
このサイズじゃわからん。
そう言われると思ったので、
最後に等倍で見る事ができる
リンクを貼っておきます。
105mmと言う画角はなんとなく
こういうバストアップを狙いたく
なる画角なんですが、試しに
引きでも撮ってみました。
撮影データ
AF-S Nikkor 105mm f/1.4E ED
Nikon D810
ISO 90
絞り: f2.8
SS: 1/125
膝上のショットですが、立体感
と言うのがもう一つわかり難い
ような。
もっとも、顔の正面からだし、
開放で撮っていないせいもある
のかも。
背景を開放より絞ることで
銀杏の木漏れ日を少しわかり
やすくしたかったのと、開放で
出る口径食(ラグビーボール型
のボケ)を消せないか?とやって
みたら少し絞れば解消されるようで、
f2.8くらいまで絞るとほぼ玉ボケと
なりましたが、被写界深度が出て
いる分、少しうるさい気もします。
もっと引いてみましょう。
撮影データ
AF-S Nikkor 105mm f/1.4E ED
Nikon D810
ISO 220
絞り: f1.4
SS: 1/2000
ほう~。
ここまで引くとシャープなピント
面と地面がなだらかにボケて
いっているので、奥行き感を
感じると言うか解り易いんじゃ
ないか?と思います。
試しに、もう少し引いて、更に
口径食予防にちょっと絞って
みました。
撮影データ
AF-S Nikkor 105mm f/1.4E ED
Nikon D810
ISO 110
絞り: f1.8
SS: 1/400
少し引き気味の方が奥行き
感は増す様です。
ですが、これは構図のせいも
多分にありそうです。
バストアップより寄った写真
の場合は、やはり顔の傾き
や、光の回し方にもコツが
ありそうで、まだ研究の余地
ありですね。
今回は、銀杏がピークの時に
たまたま撮影が続くので、もう
少しいろいろ試してみたいですが
自分としては、ズミクロンの85mm
とはやはり使い分けが出来る
かな。と言う気になっています。
撮ったら、また感想書こうと
思います。
下記リンクからニコンイメージの
アルバムで等倍が見れます。
(スミマセン!等倍は見れず、全画面
表示まででした。)
PW Nikkor105